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IT業界の「ビジネスの仕組み」は多種多様情報系学生のためのIT業界入門(1)(1/2 ページ)

就職活動を行ううえで欠かせない「業界研究」。学生にとっては非常に分かりづらいIT業界について、新人社員の行貝くん、色主さんと一緒に学んでいこう。(注)記事中のグラフは、マウス操作を行うためにFlash Playerを使用しています。実行にはFlash Playerが必要です。Flash Playerのダウンロードページはこちら。

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 ITエンジニアを目指す学生の皆さん、こんにちは。ABCソフトウェアサービスの新入社員、行貝知蔵(ぎょうかい しるぞう)です。

 IT業界にはさまざまな企業が存在するため、全体像が分かりにくいですよね。これから「ABCソフトウェアサービス」の新人研修が始まるので、IT業界の仕組みを一緒に勉強しましょう。

行貝知蔵(ぎょうかい しるぞう)
ABCソフトウェアサービスの新入社員。何にでも興味を持って前向きに知識を吸収するが、おっちょこちょいで早とちりな一面も。先輩にかわいがられる愛すべきキャラクター。22歳。


色主識代(しょくしゅ しるよ)
ABCソフトウェアサービスの新入社員。真面目で業界研究をしっかりやるタイプ。もともとは別業界を志望していたが、ABCソフトウェアサービスの会社説明会に参加したことをきっかけに入社。22歳。


冠里邦彦(かんり くにひこ)
ABCソフトウェアサービスのプロジェクトマネージャ。国立大学理学部卒。駄洒落好きで気のいいオジさんだが、仕事には厳しい。いまだに自分でもコードを書く。お洒落を自認し、いつもベストを着用している。44歳。


冠里さん

 新人の皆さんには、今日から数回にわたって、IT業界の仕事をさまざまな角度から学んでもらいます。本日はまず、IT業界の企業が提供しているサービスとビジネスモデルについて話します。

 最初に質問です。「IT業界」が、経済産業省の業界区分で何に区分されているか知っている人はいますか?

色主さん

 「情報サービス業」でしょうか。

冠里さん

 そのとおりです。では、情報サービス業には、うちのような『受託システム開発』を主要事業とする企業以外に、どのようなサービスを提供する会社があるか分かりますか?

行貝くん

 マイクロソフトのようなパッケージソフトの開発を行う会社ですか?

冠里さん

 確かに、Microsoft Officeのようなビジネスソフトやゲームソフトなど、さまざまな用途向けの『ソフトウェア開発』は情報サービス業の1つです。しかしほかにも、「計算事務処理代行」「データ入力」「システム管理運営受託」などのいわゆる『アウトソーシングサービス』、インターネットの登場によって生まれた「情報提供(仲介)サービス」「データベースサービス」などの『インターネットサービス』も情報サービス業に分類されています。

図1 情報サービス業のさまざまなビジネス(クリックで拡大)
図1 情報サービス業のさまざまなビジネス(クリックで拡大)
色主さん

 なんだか、いろいろありすぎて分かりにくいですね。

冠里さん

 確かに。そんなときは、業界のさまざまなビジネスを「提供する価値」「対象とする顧客」「対価を得る手段」という軸で分類してみると全体像をつかみやすくなります。

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