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VTPの基礎を学習するCCNP対策講座 SWITCH編(2)(2/2 ページ)

本連載では、シスコシステムズ(以下シスコ)が提供するシスコ技術者認定(Cisco Career Certification)から、ネットワーク技術者を認定する資格、CCNP(Cisco Certified Network Professional)のうち、2010年12月に日本語版が改訂される新試験【642-813 SWITCH】を解説します。

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VTPプルーニング

図2 VTPプルーニング有効時の動作
図2 VTPプルーニング有効時の動作

 スイッチがブロードキャストトラフィックを受信した場合、どのような動きをするか思い出してください。スイッチは、ブロードキャストトラフィックを受信するとフラッディングします。フラッディングとは、受信したポート以外のすべてのポートに、フレームを転送する動作です。図2の場合、スイッチ2に接続するVLAN2のPCがブロードキャストトラフィックを送信すると、スイッチ2はフラッディングします。そしてそれを受信したスイッチ1も、スイッチ3、スイッチ4に向けてフラッディングします。

 しかし、スイッチ4の配下にはVLAN2に所属するPCが存在しません。よって、スイッチ4はVLAN2のブロードキャストトラフィックを必要としていません。

 VTPプルーニングを有効にすると、不必要なブロードキャストトラフィックを排除できます。VTPプルーニングを有効にすると、スイッチ1はスイッチ4に、VLAN2のブロードキャストトラフィックを転送しなくなります。VTPプルーニングを有効にできるのは、サーバモードのスイッチのみになります。

 サーバモードのスイッチで有効にすると、管理ドメイン全体で有効になります。

VTPの設定と確認

 図3のSwitch1に対して、以下の条件で設定を行います。

  • VTPドメイン CCNP
  • VTPパスワード Cisco
  • VTPモード サーバモード
  • VTPプルーニング 有効

 パスワードはオプションです。Switch1でパスワードを設定した場合、Switch2、3でドメイン名・パスワードが一致すると、VTPアドバタイズメントに含まれるVLAN情報に同期します。

図3 VTPの設定
図3 VTPの設定

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

 VTPドメイン名とパスワードはいずれも、1〜32文字です。大文字、小文字を区別します。

 デフォ〜ルトのモードはサーバモードです。クライアントモードやトランスペアレントモードにしたスイッチをサーバモードに戻す際に、上記のコマンドを使用します。

 VTPプルーニングは、サーバモードのスイッチでのみ有効にすることができます。

 VTP設定の確認をするには、show vtp statusコマンドを使用します。

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

 VTP Version(1)は、サポートできるVTPのバージョンを示しています。VTP Versionには2と表示されていますが、VTP V2 Modeの個所がDisabledなので、VTPバージョン2は有効になっていません。

 Configuration Revision(2)から、リビジョン番号は1です。

 VTP Operating Mode(3)から、VTPモードはサーバモード、VTP Domain Name(4)から、VTPドメイン名はCCNPです。VTP Pruning Mode(5)がEnabledのため、VTPプルーニングが有効であることが分かります。

確認問題3

  • 問題

 VTPドメイン名を確認するコマンドを、次の選択肢の中から1つ選択しなさい。

a.show vtp domain
b.show vlan
c.show vtp status
d.show vtp

  • 正解

 c

  • 解説

 正解は選択肢cのshow vtp statusです。選択肢aのshow vtp domainというコマンドや、選択肢dのshow vtpというコマンドは存在しません。選択肢bのshow vlanでは、VLAN情報と、そのVLANが割り当てられているポート番号は確認できますが、VTPドメイン名は確認できません。

筆者紹介

内藤佳弥子(ないとうかやこ)

グローバル ナレッジ ネットワーク ソリューション本部に在籍。IT業界でヘルプデスク、ユーザーサポートを経てトレーナーになる。現在は、Cisco認定トレーナーとして、CCNA、CCNPのコースなどのCisco認定トレーニングコース、ネットワーク系オリジナルコースを担当している。グローバル ナレッジ ネットワーク講師寄稿記事一覧はこちら



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