概要
CCNP(CiscoCertifiedNetworkProfessional)とは、シスコシステムズが認定するシスコ技術者認定の1つ。4段階あるうちのプロフェッショナルレベル。難度が高い上級資格である。
- シスコ技術者認定の体系
- CCENT(エントリ)
- CCNA(アソシエイト)
- CCNP(プロフェッショナル)
- CCIE/CCDE(エキスパート)
- CiscoCertifiedArchitect
ローカルネットワークやワイドエリア・エンタープライズネットワークの計画、実装、およびトラブルシューティング能力や、セキュリティ、ボイス、ワイヤレス、およびビデオソリューションのスペシャリストと協同で作業を行う能力を認定する。
少なくとも1年間のネットワーキング業務の経験があり、複雑なネットワーク・ソリューションに単独で対処できる見込みのある技術者に適した認定。
試験はコンピュータを用いたCBT方式と、シスコシステムズの製品のシミュレータを用いた実技試験がある。受験料は6万4260円。
受験資格
以下の2つのうち、いずれかの条件を満たさなければならない。
- CCNAの資格を取得していること
- CCIEの資格のうち、いずれかを取得していること
合格条件
CCNPの資格を取得するためには、以下の3つの試験にすべて合格する必要がある。
- シスコ技術者認定試験 ROUTE(642-902JROUTE試験)
- シスコ技術者認定試験 SWITCH(642-813JSWITCH試験)
- シスコ技術者認定試験 TSHOOT(642-832JTSHOOT試験)
試験内容
◎ROUTE
試験時間は120分。問題数は52問。
LANあるいはWANに接続したCiscoISRルータに、スケーラビリティおよびセキュアを実装する際に必要なスキルと知識(高度なIPアドレッシング、ルーティング)を問う。
- 与えられたネットワークデザインおよび要件からのEIGRPベースソリューションの実装
- ネットワークにEIGRPを実装する際に必要となるネットワークリソースの判別
- EIGRPの実装計画の作成
- EIGRPの検証計画の作成
- EIGRPルーティングの設定
- showおよびdebugコマンドを使用した、EIGRPソリューションが適切に実装されたかどうかの検証
- EIGRP実装の検証結果の文書化
- 与えられたネットワークデザインおよび要件からのマルチエリアOSPFの実装
- ネットワークにOSPFを実装する際に必要となるネットワークリソースの判別
- OSPFの実装計画の作成
- OSPFの検証計画の作成
- OSPFルーティングの設定
- showコマンド・debugコマンドを適切に使用し、実装したOSPFソリューションを検証
- OSPF実装計画の検証結果の文書化
- 与えられたネットワークデザインおよび要件からのeBGPベースソリューションの実装
- ネットワークにeBGPを実装する際に必要となるネットワークリソースの判別
- eBGPの実装計画の作成
- eBGPの検証計画の作成
- eBGPルーティングの設定
- showコマンド・debugコマンドを適切に使用し、実装したeBGPソリューションを検証
- eBGP実装計画の検証結果の文書化
- 与えられたネットワークデザインおよび要件からのIPv6ベースソリューションの実装
- ネットワークにIPv6を実装する際に必要となるネットワークリソースの判別
- IPv6の実装計画の作成
- IPv6の検証計画の作成
- IPv6ルーティングの設定
- IPv6とIPv4の相互運用の設定
- showコマンドおよびdebugコマンドを適切に使用し、実装したIPv6ソリューションを検証
- IPv6実装計画の検証結果の文書化
- 与えられたネットワークデザインおよび要件からのIPv4もしくはIPv6ベースの再配分ソリューションの実装
- 再配布分析結果に基づく、再配布実装計画の作成
- 再配分の実装計画の作成
- 再配分の検証計画の作成
- 実装した再配分の検証
- 再配分の実装および検証結果の文書化
- IPv4の実装とIPv6再配分ソリューションの相違点の確認
- レイヤ3のパス制御ソリューションの実装
- 再配分の分析結果からレイヤ3のパス制御の実装計画を作成
- レイヤ3のパス制御の実装計画の作成
- レイヤ3のパス制御の検証計画の作成
- 実装したレイヤ3のパス制御の検証
- レイヤ3のパス制御の実装および検証結果の文書化
- 基本的なテレワーク勤務者およびブランチサービスの実装
- ブロードバントテクノロジーの説明
- 基本的なブロードバンド接続の設定
- 基本的なVPNテクノロジーの説明
- GREの設定
- ブランチ接続テクノロジーの説明
◎SWITCH
試験時間は120分。問題数は52問。
エンタープライズ キャンパス アーキテクチャを使用し、複雑なエンタープライズスイッチング・ソリューションの実装で必要な計画や設定、検証に必要な重要な知識とスキルを問う。
- 与えられたネットワークデザインおよび要件からのVLANベースソリューションの実装
- ネットワーク上のVLANベースのソリューションの実装に必要なネットワークリソースを決定
- VLANベースの実装計画の作成
- VLANベースの検証計画の作成
- VLANベースのソリューションでのスイッチ間接続の設定
- VLANベースのソリューションでのループ防止策の設定
- VLANベースのソリューションでのアクセスポートの設定
- showコマンドおよびdebugコマンドを適切に使用し、実装したVLANベースのソリューションを検証
- VLANソリューション実装後の検証結果の文書化
- 与えられたネットワークデザインと要件からのレイヤ2ソリューションのセキュリティ拡張の実装
- セキュリティソリューションの実装に必要なネットワークリソースの決定
- セキュリティソリューションの実装計画の作成
- セキュリティソリューションの検証計画の作成
- ポートセキュリティ機能の設定
- 一般的なスイッチセキュリティ機能の設定
- プライベートVLANの設定
- VACLおよびPACLの設定
- showコマンドおよびdebugコマンドを適切に使用し、実装したセキュリティベースのソリューションを検証
- セキュリティソリューション実装後の検証結果の文書化
- 与えられたネットワークデザインと要件からレイヤ3スイッチサービスの実装
- レイヤ3スイッチソリューションの実装に必要なネットワークリソースの決定
- スイッチ上でのレイヤ3ソリューションの実装計画の作成
- レイヤ3スイッチソリューションの検証計画の作成
- ルーティングインターフェイスの設定、レイヤ3セキュリティの設定
- レイヤ3セキュリティの設定
- showコマンドおよびdebugコマンドを適切に使用し、実装したレイヤ3スイッチソリューションを検証
- スイッチベースのレイヤ3ソリューション実装後の検証結果の文書化
- アドバンスドサービスをサポートするためのインフラストラクチャの準備
- レイヤ2ソリューションのワイヤレス機能の拡張の実装
- VoIPサポートソリューションの実装
- ビデオサポートソリューションの実装
- ≪与えられたネットワークデザインと要件からハイアベイラビリティの実装
- ハイアベイラビリティネットワークの実装に必要なネットワークリソースの決定
- ハイアベイラビリティの実装計画の作成
- ハイアベイラビリティの検証計画の作成
- ファーストホップ冗長プロトコルの実装
- スイッチのスーパーバイザの冗長化の実装
- showコマンドおよびdebugコマンドを適切に使用し、実装したハイアベイラビリティソリューションを検証
- ハイアベイラビリティソリューション実装後の検証結果の文書化
◎TSHOOT
試験時間は135分。問題数は35〜40問。(1)複雑なエンタープライズルーテッドネットワーク、スイッチドネットワークの定期的なメンテナンスの計画や実行(2)テクノロジベースの演習、ITILに準拠したアプローチを用いたネットワークのトラブルシューティングに必要な重要な知識とスキルを問う。
●ネットワークパフォーマンスの維持および監視
- ネットワークの監視および管理の計画を作成
- IOSツールを使用したネットワーク機能のモニタリングの実行
- ルーティングIOSデバイスメンテナンスの実行
- 最適ではないインターネットワークオペレーションを、正確に定義されたOSIモデルレイヤと切り離す
●マルチプロトコルシステムネットワークのトラブルシューティング
- EIGRPのトラブルシューティング
- OSPFのトラブルシューティング
- eBGPのトラブルシューティング
- ルート再配布ソリューションのトラブルシューティング
- DHCPクライアントおよびサーバソリューションのトラブルシューティング
- NATのトラブルシューティング
- ファーストホップ冗長プロトコルのトラブルシューティング
- IPv6ルーティングのトラブルシューティング
- IPv6とIPv4の相互運用のトラブルシューティング
- VLANベースのソリューションでのスイッチ間接続のトラブルシューティング
- VLANベースのソリューションでのループ防止策のトラブルシューティング
- VLANベースのソリューションでのアクセスポートのトラブルシューティング
- プライベートVLANのトラブルシューティング
- ポートセキュリティのトラブルシューティング
- 一般的なスイッチセキュリティのトラブルシューティング
- VACLおよびPACLのトラブルシューティング
- スイッチの仮想インターフェイス(SVI)のトラブルシューティング
- スイッチのスーパーバイザの冗長化のトラブルシューティング
- アドバンスドサービスをサポートするスイッチのトラブルシューティング(例:ワイヤレス、VoIP、およびビデオ)
- VoIPサポートソリューションのトラブルシューティング
- ビデオサポートソリューションのトラブルシューティング
- レイヤ3セキュリティのトラブルシューティング
- ACLを使用したシスコルータへのセキュア接続に関連する問題のトラブルシューティング
- AAAサーバへの認証を目的としたアクセスの設定に関する問題のトラブルシューティング
- IOSのサービス(finger、NTP、HTTP、FTP、RCP等)のセキュリティに関する問題のトラブルシューティング
有効期限
本資格には有効期限が定められており、合格日から3年間、有効である。資格の再認定が可能であり、再認定を受けるには、認定の有効期限内に次のいずれかの条件を満たす必要がある。
- 現行の642-XXXプロフェッショナルレベル試験の1つに合格する
- 現行のCCIE筆記試験の1つに合格する
- 現行のCCDE筆記試験に合格する
- 現行のCCDE実技試験に合格する
- アーキテクトインタビューおよびアーキテクト委員会審査に合格する
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