面接に通る「職務経歴書」の書き方【サーバ・DBエンジニア編】:IT業界職種別・職務経歴書の書き方(3)(1/2 ページ)
職種別に、職務経歴書・自己PRのサンプルを紹介。それぞれのポイントを、キャリアコンサルタントが解説します。
サーバ/DBエンジニアの採用傾向と対策
仮想化技術とクラウドコンピューティングが高い注目を集めているため、多くの業界でインフラに関わる新サービスの導入や、既存環境の更新に対して積極投資する傾向にあります。また、仮想化技術の台頭によって、OS環境を問わない多角的なソリューションを提供できる地場が整ったため、IT企業は以前にも増して「ソリューションの提供力」が求められています。
ITインフラ、特にサーバ/DBエンジニアにとっては、これまでの経験で得た専門性を生かし、より高度、より複雑な問題解決に挑戦するチャンスです。ハードウェア、OS、ミドルウェア、どの領域の専門性も生かせるので、積極的にアピールしましょう。
キャリアコンサルタントからのアドバイス
職務経歴書作成のポイントは、「専門性の高さ」、そして「複雑性への対処が可能なこと」をアピールすること。この2点に尽きます。
1.専門性には「深さ」と「幅」、2つの視点を取り入れる
これまで、何か1つの領域に特化した専門性があることが、サーバ/データベース領域におけるアピールの鉄則でした。
そのため、最も得意とする技術領域のみに絞り、検証などで少し触って性能を理解している程度の技術、最もアピールしたい案件以外で習得した技術については言及しない求職者が多いのですが、現在は専門の「幅」が大きなアピールとなる時代です。特に、クラスタウェアやWebサーバソフトウェアなど、汎用的な技術・経験も、きちんと記載しましょう。
また、「ネットワークの知識があり、通信機器の設定と簡単な障害切り分けができる」「PHPなどをインストールし、アプリケーションサーバの構築ができる」など、単体では浅いと見られそうな経験も、複数を並べれば専門性の幅があるというアピールに繋がります。職務経歴書のボリュームが1?2ページ増えたとしても、現状は盛り込むべきです。
2.複雑な問題に対処できる=即戦力のアピール
仮想化技術が進化したことで、ITインフラ領域で解決できる問題の幅、顧客の幅が広がっています。これはすなわち、ITインフラで解決でき得る問題が複雑化していることを意味します。
今、インフラエンジニアに求められているのは、「複雑な課題に対処できるビジネススキル」です。マルチベンダ、プロダクトが扱え、複雑なシステム構成に対応できる技術はもちろんアピールになります。しかし、それだけではありません。「複数の関係者間の調整を行った」「若いメンバーの育成を行った」「SLAやセキュリティポリシーの策定に取り組み、ドキュメントを納品した」「複数の調達ルートを1つに統合した」など、ビジネス側の苦労やそれを解決するための工夫も十分なアピールになります。
エンジニアはつい「技術>ビジネス」と優先順位を下げてしまいがちですが、ビジネス上の取り組みは有効なアピールとなります。何かしらのマネジメントや目標達成を経験している場合、対処できる複雑性の幅が広がるからです。一度、自身の経験を総ざらいしてみましょう。
サーバ/DBエンジニアの職務経歴書:ワンポイント・アドバイスまとめ
● 提出日
提出日は、西暦に統一しましょう。
● 職務経歴
技術職以外の経歴に関しても、部署名まで必ず記載しましょう。
● 生かせる経験・知識・技術
応募先企業や職種に沿った、実務経験での強みを記載しましょう。
● 職務経歴
<業務内容>
どの顧客向けに、どのようなシステムを導入したかを、簡潔に記載しましょう。
アピールしたい内容(苦労したことや工夫したこと、評価されたこと)を記載しましょう。
※全てのプロジェクトに対して記載する必要はありませんが、アピールしたいプロジェクトでは必ず記載しましょう。
<環境>
【OS】【DB】【ミドル・SW】【NW機器】の順に記載しましょう。
<役割/規模>
プロジェクトマネジメント/リーダー経験がある場合は要員数、予算、規模を記載しましょう。
途中から役割が変わった場合は、その時期を明記するようにしましょう。
マネジメント人数とプロジェクト要員数が違う場合は、その旨を明記しましょう。
● 取得資格
応募する業界・職種と親和性の高い資格を記載しましょう。現在、取得に向けて勉強中の資格があれば、「○○資格を×月取得に向けて勉強中」など、補足説明するとよいでしょう。
● テクニカルスキル
テクニカルスキルは、どれくらいの経験内容であるのかを、具体的な年数とコメントで記載しましょう。開発現場での経験がない場合でも、独学で習得中の技術があれば「独学で勉強中」と補足して記載しましょう。
OSは種類、言語やDBはバージョンまで記載しましょう。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.