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今さら聞けない? 簡単にFreeBSD環境を作る3つの方法FreeBSDのコレ知ってる?(4)(3/3 ページ)

LinuxやFreeBSDが普及し始めた頃に比べ、PCにインストールする手順を解説した情報があまり見あたらない。そこで今回は、FreeBSDを手軽に使い始めるための方法をいくつか紹介しようと思う。

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方法その3「PC-BSD」を普通にインストールする

 最後に、PC-BSDを普通にインストールする方法を説明しておく。PC-BSDのサイトからPC-BSDのDVD ISOイメージファイルをダウンロード。次に、VirtualBoxで新しい仮想環境を作成。先ほどはダウンロードしてきた仮想ディスクを指定したが、その部分でディスクの新規作成を選択する。

 ここでは容量として80GBを指定して仮想ディスクを新規作成している。実際に消費されるディスクサイズは可変なので、大きなサイズを指定しても最初から80GB消費されることはない。

 仮想環境を作成したら、CD/DVDドライブにダウンロードしてきたISOファイルを割り当て、CD/DVDドライブから仮想環境を起動する。

 インストーラが起動してくると、最初に言語の設定を聞かれるので、ここで日本語を選択する。

 サーバなのか、ワークステーションなのか、ワークステーションであればどのウィンドウプラットフォームを使用するのかを選択する。パワーに余力があるならKDE、GNOMEが好きならGNOME、軽量さを重視するならLXDEといったところだ。ほかにも候補が表示されるので、使いたいものを選択する。

 インストールするアプリケーションも最初にある程度取捨選択できる。VirtualBoxを使っているので、VirtualBoxのゲストアディションを選択しておく。

 あとは特に困ることなくインストールできるだろう。

 ただ、1つ注意が必要なのだが、VirtualBoxではシステムをインストールした後にCD/DVDドライブに割り当てたISOイメージは自動的にデタッチされたりはしない。このため、再起動がかかったらいったん仮想環境を終了して、割り当てを解除する必要がある。これを実施せずに、毎回インストーラが起動してきて困る、という相談を受けることがあるが、同じ現象で悩んでいる方は割り当てを解除してみてほしい。

 最初に起動する際には各種設定が求められる。

タイムゾーンの設定
タイムゾーンの設定
rootのパスワードの設定
rootのパスワードの設定
ユーザーの作成
ユーザーの作成

 設定が完了するとデスクトップが起動する。

 PC-BSDのインストーラは割と頻繁に変わる。PC-BSD 9.1と9.0でもけっこう違ったものになる。UIや順序こそ変わるが、内容はほとんど同じなので、UIに従って作業してみてほしい。

ビギナーとエキスパートへの二極化

 これはFreeBSDに限った話ではないが、最近こうしたコミュニティにおいて、ビギナー向けのまとまったドキュメントが不足してきたという問題がある。関係者の多くがエキスパートレベルになってくると、必要な情報はより高度で専門に特化したものとなり、そうした情報が重宝されるようになる。

 このため、ビギナーに渡す資料というか、導入向けのドキュメントが存在しないという状況になりつつある。結果、技術や知識の頒布がエキスパートからビギナーへ一子相伝的になる傾向があり、人材育成という面で人数がスケールしないという問題が発生する。

 ビギナーにとっては、インストールする方法が分からない、インストールした後にまず何をセットアップすればよいのか分からない、という状況だ。Webの情報は専門に特化したものか、情報がバラバラにさまざまなサイトに分断された状態で、ビギナーにとって好ましい状態にはなっていない。

 本連載はもともとエキスパート色の強い情報を提供していくことを目的としていたが、こうした状況を踏まえ、今回のインストール記事のようにビギナー向けの記事も必要に応じて掲載していこうと思う。

著者プロフィール

後藤大地

BSDコンサルティング株式会社 取締役、オングス代表取締役。@ITへの寄稿、MYCOMジャーナルにおけるニュース執筆のほか、アプリケーション開発やシステム構築、『改訂第二版 FreeBSDビギナーズバイブル』『D言語パーフェクトガイド』『UNIX本格マスター 基礎編〜Linux&FreeBSDを使いこなすための第一歩〜』など著書多数。


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