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ロボットも日本の国技に! 25年目の高専ロボコンUXClip(12)(3/4 ページ)

今年のテーマは「ベスト・ペット」。高専生の自由なアイデアが爆発した。ついに25年目を迎えた、日本のものづくりセンスが溢れた大会をレポート

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ペット対決の決勝は牛とわんこそば? 白熱する競技

 国技館を丸1日使って競技が行われる。同じルールの下、勝利を目指して各チームが全力を尽くす、競技としての側面ももちろん強い。

 さまざまなロボットのアイデアを楽しむ1回戦に対し、ベスト8同士の戦いになる準々決勝あたりから会場の雰囲気が張り詰め始め、競技っぽい色がますます濃くなる。


競技場にロボットを運ぶ和歌山高専の学生たち。背中から緊張感が漂ってくる

 準々決勝ぐらいになると、どのロボットも点数ではパーフェクトを出すことが前提になり、タイム勝負になる。ロボットの機構にも共通点が目立ち始め、シュートは「9つのボールをまとめてセットし、一度に投げ入れる」タイプ、移動は低重心で足の設置面積が大きいタイプが主流になる。ブレイクショットでボールがどのように散らばるか、散らばったボールをどのように取りに行くか、運や操作者の技量で勝負がつくことも増えてくる。

 決勝に残ったのはこの2台のロボットだ。

圧倒的な強さを誇ったMOOSTER(熊本高専八代キャンパス)

 1回戦から圧倒的な強さを誇ったのが牛型ロボットのMOOSTAR(熊本高専八代キャンパス)だ。


猛然とゴールを目指す牛型ロボットMOOSTAR (提供:NHK)

 低重心で素早く動く足(代々受け継がれてきた、伝統のカム機構)、赤外線センサを用いて人間が細かくコントロールする駆動により、3分の制限時間に対して、1回戦から毎回20秒〜30秒台でパーフェクトを達成、圧倒的な強さで決勝まで勝ち上がった。MOOSTARのように、人間が細かく制御することを想定したロボットは、伴走者のスキルが重要になる。

 八代高専の応援団は大会の最中、決勝の前に飛行機の関係で国技館を後にしたのだが、「われわれは会場を後にするが、そのロボット MOOSTARと、800回の練習は君たちを裏切らない!」との熱い言葉を残していった。


牛型の帽子をかぶってMOOSTARを応援する応援席

最速のペットはわんこそば? 一関高専 椀子兄弟

 そのMOOSTARを決勝で破ったのが、一関高専の椀子兄弟だ。モチーフは岩手のゆるキャラ「そばっち」。


優勝した椀子兄弟。ボールを拾うと、そばっちがクルクル回る。

 1回戦では30秒台だったが、尻上がりに調子を上げ、決勝戦ではついにMOOSTARを破って見事、20年ぶり2回目の優勝に輝いた。ボールを受け取るごとにそばっちがクルクル回るアクションも分かりやすく、バトルを重ねるたびに応援する声も大きくなっていった。


優勝が決まり、ガッツポーズの一関高専チーム

応援団にもそばっちが

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