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富士通が今後3年で育成するSI人材像

富士通が、より経営や事業戦略に密接にコミットできるシステム構築を目指した人材育成を推進する。今後SIに求められるスキルセットも明示した。

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 富士通は2013年1月17日、同社の新しいSIコンセプトを発表、併せて今後3年間でこのコンセプトに即したスキルを持つ人材を5000人育成すると発表した。今回の発表は2012年1月18日に発表した人材改革の延長線上にあるといえる(関連記事)。

 同社が新たに掲げるSIコンセプトの名称は「トータルサービスマネジメント」。同社がいまSIコンセプトを刷新した背景には、システムインテグレーションに要求される内容の変化がある。既存業務の効率化を目指したシステム構築ではなく、現在ではITシステムをフックとした、ビジネスの変革や事業の成長を求める声が強くなっているとする。

 同社ではこうした市場動向に対応するために、システムのコンサルティングや分析をベースに、より深く顧客のビジネスに関与する形で企画提案できる人材を育成するとしている。具体的には、事業の企画、具体化、運営、評価といったビジネスサイクル、これに対応するシステムライフサイクルを統合的に支援し、そのために必要となるリソースを選択的に提供することで、顧客と共同で最適解を実現していくとしている。

 育成する人材のスキルとして、下記2つのカテゴリで合計6項目を挙げている。


富士通が掲げるトータルサービスマネジメントに向けたSI人材スキル
カテゴリ 項目 スキル
ビジネスサイクル プロデューサ ビジネスサイクル全般に関与し、他ロールの活動を整理・統合し、顧客ビジネスのサイクルをより大きく、より速くする調節を行う
イノベータ ビジネスサイクルにおける運営から評価全般、企画に関与し、現状の運営課題順位付け、投資効果評価と企画への引き継ぎを行う
コンサルタント イノベータの情報および顧客の要求を結合させ、顧客ビジネスの創造、成長計画の立案、詳細化を行い、インテグレータに引き継ぐ
インテグレータ 企画具体化から実装全般(主としてICT適用、利活用)および、運営(安定化完了まで)に関与し、ビジネス具体化を実現する
システムライフサイクル マネージャ インテグレータと連携し、システム構築プロジェクトの遂行に必要なリソースを調達し、全体をマネジメントする
アーキテクト インテグレータやマネージャと連携し、システムの土台となる中核部分の仕様策定や設計を行う


「トータルサービスマネジメント」の形態図(出典:富士通)

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