2013年の国内サーバ市場は5.6%の縮小、IDC予測:調査レポート
IDC Japanの予測によると、2013年の国内サーバ市場は前年比5.6%減の4205億円に落ち込む見通しとなった。
2013年の国内サーバ市場は、x86サーバが2010年から4年連続のプラス成長になる見込みだが、市場規模全体では前年比5.6%減の4205億円に落ち込む見通しとなった。IT専門調査会社のIDC Japanが5月8日に明らかにした。
市場の縮小要因の1つとして、IDCでは、メインフレーム市場の失速を挙げている。同市場は、大型案件の集中した2012年の反動から2ケタのマイナス成長となるという。
一方で、x86サーバ市場は、クラウドとモバイルデバイスの普及により、インターネットビジネスとITサービス向けの出荷が堅調に推移すると同社はみている。
2012〜2017年の年間平均成長率はマイナス3.3%、2017年の市場規模は3761億円と予測されている。また、今後は「国内サーバ市場に占めるx86サーバの出荷額構成比がさらに上昇し、x86サーバ主体の市場構造に変化していく」とIDCは予測している。
IDC Japan サーバー リサーチマネージャーの都築裕之氏は、「国内サーバ市場は、各製品分野の持つ市場特性と、市場を取り巻く環境変化およびユーザー動向により、大きな影響を受けている。2011年の東日本大震災を契機に、企業のコスト削減とBCP(Business Continuity Planning)への関心が高まりを見せており、クラウド利用を含め、より低コストかつ安全で、柔軟性および即応性のあるITシステムへの期待が大きくなっている。サーバベンダーは、従来のビジネスモデルに固執することなく、変化する市場とユーザーの期待に応えるべく、ビジネス変革に取り組むべきである」と分析する。
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