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SAPジャパン、中小企業向けERPの最新版を提供棚番管理などの新機能を追加

中小企業向けERPの最新版「SAP Business One 9.0」では、棚番管理や固定資産管理、業務プロセス別の数量単位の新機能が追加された。

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 SAPジャパンは5月20日、中小企業向けERPの最新版「SAP Business One 9.0」を同日から提供開始すると発表した。最新版では、棚番管理や固定資産管理、業務プロセス別に数量単位を設定できる新機能が追加された。

 SAP Business Oneは、中小企業向けに特化したERPパッケージ。財務会計、販売・仕入・購買・在庫管理、顧客管理、営業支援保守サービスなどの基幹業務を統合して管理できる。

 最新版では、棚番管理機能、固定資産管理機能、業務プロセス別の数量単位の個別設定機能が新たに追加された。具体的には次のとおり。

 棚番管理機能は、最大4階層までのサブレベルから構成される棚番で、入庫および出庫関連の在庫取引きで棚番を記録することができる。各棚番内で保管されているアイテム数やアイテムの種類を把握し、また特定のアイテムやロット・シリアル番号の在庫を特定の棚番に保管するよう制限することが可能。棚番ごとの在庫状況を管理できることから、在庫をより適切に、効率よく管理することが可能になる。

 固定資産管理機能は、固定資産の償却を行うための機能が追加され、従来のSAP Business Oneユーザーは別システムでの管理が必要だったビジネスプロセスがSAP Business Oneに統合された。固定資産の耐用年数登録や償却方法は必要に応じた内容で設定することができ、手動での除却や再評価も可能。複数の会計領域に固定資産関連の取引きを仕訳転記するために、1つの固定資産に対して複数の会計勘定を設定しておくことができる。これにより、例えば国際会計基準と国内会計基準の両方に対応した資産関連の仕訳を作成することができる。

 販売・在庫・購買プロセス別の数量単位機能は、同一のアイテムに対して、販売管理・在庫管理・購買管理のプロセスごとに異なる数量単位を設定できる機能が追加された。梱包形態や含まれる基本単位数を設定し、各業務プロセスや取引きの種類ごとに、どの単位を初期値として使用するのかを設定できる。処理間で単位が異なる場合は、該当する他単位への自動変換を行ったり、数量単位ごとに複数のバーコードや異なる価格を設定することも可能で、各業務プロセスに適合したアイテム関連処理をサポートする。

 SAPジャパンはこの発表に先立つ5月9日には、インメモリデータベースプラットフォーム「SAP HANA」とSAP Business Oneを組み合わせた「SAP Business One, version for SAP HANA」の提供も開始している(関連記事:SAPジャパン、HANAを利用した中小企業向けERPシステムを提供)。こちらは、アナリティクス機能と大量のトランザクション処理機能が組み込まれた製品となっている。

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