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パナソニックグループはいかにして分散する基幹DBを集約したか【前編】基幹業務システムのDB統合は可能か(1)(1/4 ページ)

共通化や標準化、サービス化による、運用効率改善を狙う企業情報システム部門の取り組みが注目される中、基幹業務システムのデータベースは依然として散在している状況にあるケースが少なくない。データベースならではの、アプリケーションとの関係、パフォーマンスの課題を、先行企業はどのように克服していったのだろうか。前後編の2回にわたり、DBaaS環境実現の取り組みを追う。

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 環境変化の激しいビジネスに対応するためにサーバーやストレージなどを統合・集約、運用管理コストを削減しながら、必要なときに迅速にインフラを提供する取り組みは多くの企業で行われている。しかし、サーバーやストレージに比べて、データベース(以下、DB)の統合は難しく、多くの課題が残されている。パナソニック インフォメーションシステムズ(以下、パナソニックIS)では、2011年4月にデータベース統合の検討を開始。2013年1月に8つのシステムのDBを統合DB基盤に集約し、本番環境で適用することに成功している。

ITインフラ統合の最後の課題となったデータベース統合

 パナソニックISは、照明器具や電設資材、住宅用建材などを製造販売するパナソニック株式会社エコソリューションズ社(以下、ES社)の情報システム子会社だ。同社 サービスビジネス本部 IDCソリューションセンター 戦略企画グループ リーダーの河田恭利氏は、同社の事業を次のように説明する。

 「われわれはパナソニックグループの情報システム基盤の運用を行う一方で、パナソニックグループ外のお客さまにサービスを提供する外販ビジネスも行っており、今後はその割合を増やしてグループの中での存在感を上げていきたいと考えています」

 パナソニックISでは、2002年ごろから運用を担当するパナソニックES社のITインフラの統合を進めてきた。 ストレージや監視基盤、サーバー、ネットワークなどを統合することによって、運用の標準化によるコストの最適化やハードウェア/ソフトウェアのコスト削減を行い、IT全般の統制を行うことが目的である。

 しかし、そのプロジェクトには少なからぬ障壁があった。散在する基幹システムDBの統合である。

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