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VR/ARにも使える多彩な3Dモデルの部品が手に入るUnity Asset Storeの基本的な使い方ゲーム開発初心者のためのUnity入門(3)(3/3 ページ)

Unity 5.4で3Dゲームを作るまでのいろいろな処理を解説する連載。今回は、Asset Storeで配布されている無料のテクスチャをダウンロードしてマテリアルに適用する方法や、Asset Storeにある人物の3Dモデルをダウンロードし、Scene画面に配置する方法や、空(そら)の背景を設定する方法を紹介する【Windows 10、Unity 5.4に対応】。

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人物の3DモデルをAsset Storeからダウンロードして使う

 前述した方法でAsset Storeにアクセスする。一度アクセスすると、既にログイン状態になっているので再度「Log In」する必要はない。

「“Unity-Chan!” model」のダウンロード

 図6のAsset Storeのカテゴリから「3D Models」を選択する。するとFree版の「“Unity-Chan!” model」が表示されるので、これをクリックする(図16)。今回は、「“Unity-Chan!” model」は、すぐに表示されるので、検索する必要はない。


図16 「“Unity-Chan!” model」をクリックする

 初めて、「“Unity-Chan!” model」を使用する場合は、「Import」ボタンではなく、「Download」ボタンが表示される。「Download」ボタンをクリックすると、「License Agreement」が表示されるので「Accept」をクリックする。すると、「Download」が開始される。ボタンが「Import」に変わるので、クリックする。すると、「Importing Package」の画面が表示されるので、「Import」をクリックする(図17)。


図17 「Import」をクリック

 Import完了後に「Project」を見ると「UnityChan」というフォルダが作成され、その中にいろいろなサブフォルダが作成されている(図18)。


図18 「Project」の中に「UnityChan」フォルダが作成された

人物の3Dモデルを配置する

 これまで作っておいたSceneは保存し新しいSceneを作成しよう。Unityメニューの「File」→「Save Scene」で、このSceneを以前作っておいた「Assetsにマテリアルを設定する」に上書きで保存する。そして、「File」→「New Scene」で新しいシーンを作成する。

 次に「UnityChan」フォルダの「Models」をクリックする。すると「Models」内のファイルが表示される。その中に「unitychan.fbx」がある(図19)。


図19 「UnityChan」フォルダ内の「Models」内に「unitychan.fbx」ファイルが存在する

 この「unitychan.fbx」をScene画面にドラッグ&ドロップする。何個でも追加できる。今回は3人の「unitycha.fbx」を配置してみた(図20)。表示される3方向の矢印を操作しながら、Game画面を見て、配置するとよい。


図20 3人の「unitycha.fbx」を配置した

人物の3Dモデルの位置を変える

 図20を見ると、「unityChan」が全員後ろ向きで表示されている。カメラの方に向かせるには、「Hierarchy」から、各「unitychan」を選択して、「Inspector」の「Rotation」の「Y」を「180」に設定する。3人共設定しておこう。

 複数の「Model」の属性値を変更する場合は、「Ctrl」キーを押しながら、属性を変更する複数の「Model」を選択して、一気に値を変更するといいだろう。1つ1つ変更していくのは手間が掛かる。

 「ユニティちゃんが後ろ向き」ということは、180度でY軸を中心に回転させると、ユニティちゃんはカメラの方を向くことになる。そこで、「Hierarchy」に配置された「unitychan」を選択し、「Transform」→「Rotation」の「Y」の値を「180」に指定する。

人物の3Dモデルのポーズを変える

 次にポーズを変えてみよう。「Hierarchy」から3人の「unitychan」を一度に選択し、「Inspector」内の「Animator」の「Controller」の右隅端にある「○に・」のアイコンをクリックして、「Select RuntimeAnimatorController」を表示させて、「UnitychanARPose」を選択しておく(図21)。


図21 AnimatorのControllerに「UnitychanARPose」を指定する

Game画面で確認

 では、Game画面の「Game」の文字の上でマウスを右クリックして、「Maximize」のチェックを入れる。するとGame画面が全画面で表示される。では、この状態からプレー画面を表示させてみよう。図22のように表示できれば成功だ。


図22 3人の「unityChan」が表示された

空(そら)のアセットをAsset Storeでダウンロードして使う

 空(そら)の設定方法は、Unity 4と違いUnity 5では大幅に変更されている。まず、空(そら)用のAssetを「Asset Store」からダウンロードする必要がある。

 ここでは「Asset Store」から「Sky5X One」という無料のAssetをダウンロードしてImportしたところから解説する。「Asset Store」から「Sky5X One」をImportすると図23のようにProject内にファイルが取り込まれる。


図23 「Sky5X One」のファイルが取り込まれた

Skyboxの設定

 次に、Unityメニューの「Window」→「Lighting」と選択する(図24)。


図24 Lightingを選択

 すると、Lightingの画面が表示されるので、「Scene」を選択し、「Environment Lighting」の「Skybox」の右端隅にある「○に・」のアイコンをクリックする。「Select Material」の画面が表示される。その中に、空(そら)に関するMaterialも含まれているので、今回は「Sky5X2」を選択してみた(図25)。


図25 「Select Material」から「Sky5X2」を選択した

Game画面で空(そら)の背景を表示

 既に、Game画面ではどのように表示されているかが見て取れる。一度プレー画面を見てみよう。すると、図26のように青空にSphereとCubeが浮いているように表示される。「Game」タブの上でマウスの右クリックをすると「Maximize」と表示されるので、これにチェックを入れるとGame画面が全画面で表示される。その状態でプレーを実行する。静物であるため、Game画面の表示とは何ら変わらない。Game画面を元のサイズに戻すには「Maximize」のチェックを外すといい。


図26 プレー画面で実行してみた。青空が表示された

 図25の「Select Material」内には、数点の空(そら)に関するMaterialが用意されている、いろいろ各自が選択してみて、どのような空(そら)の表示になるか、確認するといいだろう。

 例えば、「sky5X3」を指定してみた。Game画面を全画面にして、プレー画面を見ると図24のように表示される。


図24 「青空」と「Unitychan」が表示された

次回は、いよいよアニメーションの基本

 今回は、これで終わりだ。CubeやSphereなど図形の3Dモデルを表示させるより人物の3Dモデルを表示させる方が楽しかったのではないだろうか。そして、この人物の3Dモデルが意のままに動くとなると、これは最高に感激するかもしれない。本連載では順を追って、その手順を解説していくので、お楽しみに。

 次回は、いよいよアニメーションの基本について解説する。

■更新履歴

【2016/10/27】Windows 10、Unity 5.4に対応しました。


*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

著者プロフィール

薬師寺 国安(やくしじ くにやす) / 薬師寺国安事務所

薬師寺国安事務所代表。Visual Basicプログラミングと、マイクロソフト系の技術をテーマとした、書籍や記事の執筆を行う。

1950年生まれ。事務系のサラリーマンだった40歳から趣味でプログラミングを始め、1996年より独学でActiveXに取り組む。

1997年に薬師寺聖とコラボレーション・ユニット「PROJECT KySS」を結成。

2003年よりフリーになり、PROJECT KySSの活動に本格的に参加。.NETやRIAに関する書籍や記事を多数執筆する傍ら、受託案件のプログラミングも手掛ける。

Windows Phoneアプリ開発を経て、現在はWindowsストアアプリを多数公開中。

Microsoft MVP for Development Platforms - Client App Dev (Oct 2003-Sep 2012)。

Microsoft MVP for Development Platforms - Windows Phone Development(Oct 2012-Sep 2013)。

Microsoft MVP for Development Platforms - Client Development(Oct 2013-Sep 2014)。

Microsoft MVP for Development Platforms-Windows Platform Development (Oct 2014-Sep 2015)。


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