激しい変化の中で闘うエンジニアのために、@ITは何ができるのか?
市場環境変化が激しい近年、企業ITにも一層のスピードと品質が求められています。これを受けて、仮想化、クラウドが多くの企業に浸透した他、「オンプレミスとパブリッククラウドを使い分ける」「サーバーが壊れれば修理せずに廃棄し、新しいサーバーを用意する」といった新しい概念も浸透しつつあります。開発分野も同様です。アジャイル開発や、アジャイル開発を核とするDevOpsをはじめ、スピードと品質を向上させるためのさまざまな動きが起こっています。
しかし、サーバー仮想化もクラウドも、国内で浸透し始めたのは2009年ごろの話。それ以前までは、システム構築といえば物理サーバーの調達から始まり、リリースまでに年単位の時間がかかることが当たり前でした。それがたったの5年で、必要な時に必要なだけリソースを利用する、1年以内で開発をする、といったことが半ば当たり前のようになっています。「たったの5年」と書きましたが、周知の通り、IT業界の「5年」は高密度。5年も経てば、それまでの「当たり前」が世代交代し、新しい「当たり前」が次々と生まれてきます。
こうした中で、情報システム部門やIT子会社、SIer、フリーランスのエンジニア――すなわち“ITを使ってビジネスを支える人々”の存在は、より一層重要性を増しつつあります。ほとんどのビジネスをITが支え、「ITの使い方」が企業の収益、ブランドを左右するまでになったことで、エンジニアの持つ知見やスキルが、より直接的に、ビジネス展開に影響を与えるようになってきたのです。
2000年にサイトオープンしたエンジニアのための専門情報メディア、「@IT」は、激しい変化の中でビジネスを支え続けるエンジニアを、14年間にわたって支援し続けてきました。TIPS、ノウハウ記事、特集記事など、これまでに公開、蓄積してきた記事は数万本に上ります。とはいえ、@ITの存続理由は決して記事本数の多さなどではありません。単にトレンドを紹介するのではなく、「なぜその事象が起こっているのか」「そのテクノロジはなぜ必要で、どのようなものなのか」「そのテクノロジはどのように使うのか」といった、“実際に頭を働かせ、手を動かせる”情報提供を心掛けてきたことこそが、@ITの存続理由であり、存在理由でもあるのです。
しかし近年はコンシューマライゼーションやモバイル浸透の波、ロックインされないオープン性の担保といった世の中の流れを受けて、テクノロジはますます高度で複雑なものになってきました。サーバー、ストレージ、ネットワークといったシステム構成要素にしても、それぞれが技術的にオーバーラップしつつあり、かつてのように個別に切り分けて論じることはもはやナンセンスなものになりつつあります。
では、このように状況が大きく変化している中で、@ITはメディアとしてこのままでよいのだろうか? “実際に頭を働かせ、手を動かせる情報”を提供し続けるために、われわれも変わっていく必要があるのではないだろうか?――
この問題意識が、今回の新メンバー募集につながりました。@IT編集部は、これまでもその時々の状況やニーズに応じた情報提供を追求してきました。しかしテクノロジが高度化、複雑化している今、情報提供の在り方をあらためて疑い、より一層、改善、注力していくべきだと考えたのです。
「編集記者募集」ではなく、あえて「新メンバー募集」と表現したのは、編集記者としての経験は問わないため。それよりも、IT業界やエンタープライズITの世界を知っており、現場経験に基づいたリアルな問題提起ができる、新鮮な視点、鋭敏なセンスが欲しい、と考えているからです。
企業ITの在り方、ビジネスや社会の在り方に問題意識を抱いている人、ビジネスや社会を支えるエンジニア、アーキテクトに向けて、役立つ情報を発信したいと考えている人はぜひご応募ください。良い企画、良い取材、良い質問、良い記事であれば、エンジニアやアーキテクトたちは真摯に応えてくれます。そのレスポンスがWebならではのスピード感、拡散力をもってリアルの世界に波及していく様を見るのは、国内最大級のテクノロジ専門メディア「@IT」で編集し、書くからこそ味わえる醍醐味といえるでしょう。
@IT編集部では、エンタープライズITの今を役立つ形で掘り下げられる、新しい視点の来訪をお待ちしています。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.