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汎用「仮想化環境専用ストレージ」になったティントリのVMstoreESXi、KVMに続きHyper-V対応

ティントリジャパンは2015年3月5日、同社の仮想化対応ハイブリッドファイルストレージ製品「Tintri VMstore」がHyper-Vに対応、これによって3つの主要ハイパーバイザーを同時にサポートするようになったことを発表した。当初は事実上VMware vSphere専用だったVMstoreは、汎用的な仮想化環境専用ストレージになろうとしている。

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 ティントリジャパンは2015年3月5日、同社の仮想化対応ハイブリッドファイルストレージ製品「Tintri VMstore」がHyper-Vに対応、これによって3つの主要ハイパーバイザーを同時にサポートするようになったことなどを説明した。


VMstoreは、今回の発表により、ハイパーバイザーから独立したインテリジェンスを提供するストレージといえるようになった

 VMstoreはフラッシュとハードディスクドライブのハイブリッド構成のストレージ装置だが、仮想マシン単位でデータ管理が行う点が大きな特徴だ。

 仮想マシンを展開する前に、LUNやボリュームをまず作成するといった手順は要らない。スナップショットも仮想マシン単位であり、ボリューム単位で行う場合の無駄がない。I/O性能管理は、これも仮想マシン単位で、全自動で実施する。各仮想マシンには、直近のI/Oに基づいて、VMstoreの処理リソースが確実に割り当てられる。従って、ある仮想マシンが、突然大量のストレージI/Oを発生したとしても、他の仮想マシンのI/Oがこれに押しつぶされることはない。一方、大量のI/Oを発生させた仮想マシンには、VMstoreの未使用の処理リソースを割り当てて処理するようになっている。

 VMstoreでは、「見える化」も特徴だ。各仮想マシンのIOPS、スループット、フラッシュヒット率、エンド・ツー・エンドのレイテンシ(遅延)などの数値を示す。遅延についてはどこでどれくらい発生しているのかをグラフで確認できる。

 ティントリはVMstoreで、当初VMware ESXiのみをサポート、事実上「ヴイエムウェア専用ストレージ」としてビジネスを伸ばしてきた。だが、2014年秋にはKVMに対応して「Red Hat Enterprise Virtualization」をサポート。そして今回のHyper-V対応の発表となった。

 Hyper-V対応では、SMB 3.0およびNFSによるアクセスをサポート。Hyper-V ManagerやSystem Center Virtual Machine Managerとの連携で、仮想マシン単位のスナップショット、クローニング、レプリケーションができるという。

 ティントリでは、ESXi対応で提供してきたのと同じ機能を、KVMおよびHyper-V環境で使え、さらに3つのハイパーバイザーの仮想マシンをVMstore上に混在配置して、ティントリのツールから同時に一括監視・管理できることをアピールしている。


2015年1月に発表のVMstore T800シリーズは、4Uサイズで最大3500の仮想マシンを管理可能

vSphere対応はさらに強化

 一方、ESXi対応に関して大きなトピックは、VMware vSphere 6におけるVVOLの提供開始がある。VVOLとは、vSphere環境で、サードパーティのストレージ装置が、仮想マシン単位のデータ管理を実行できるようにするもの。ティントリも開発に協力してきたといい、VMstoreは今後これに対応する。

 では、VVOLによって、ティントリの優位性は失われるのか。同社は以前から一貫してこれを否定している。VVOLはヴィエムウェアが提供するAPIに過ぎず、これをどう活用するかはストレージベンダーに委ねられている、と同社はいう。エンド・ツー・エンドの遅延の可視化や性能管理の手法など、他社が容易には真似できないと主張する。

 ティントリジャパンはvSphere関連で今回、「VMware vRealize Operations(vROps)」との連携で、VMstoreを、vROppsから直接運用管理できるようになることを発表した。また、VMware Integrated OpenStackにも、将来対応するという。

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