検索
特集

5分で分かるマイナンバー自分との関わりは? 業務への影響は?(2/5 ページ)

「マイナンバー」という言葉は聞いたことはあっても、自分の生活や業務にどう関わってくるのか、あいまいにしか理解していない人も多いのではないでしょうか。主に民間企業の視点から、何が必要で、何をしてはいけないのか、そして今後の適用領域はどう変化していくかについて説明します。

Share
Tweet
LINE
Hatena

2分:「マイナンバー」とは何か

 「マイナンバー」(個人番号)とは、その名が示す通り「地方自治体から、住民票を持つ人全てに1つずつ割り振られる12桁の番号」のことです。この番号は、地方自治体が持つ氏名や住所、生年月日といった個人情報とひも付けられ、原則として、一度割り振られると生涯変わることはありませんが、万一漏えいした際には再発行を依頼することができます。

 マイナンバーの配布は2015年10月から始まります。一人一人に自分の氏名と住所、生年月日、性別という基本4情報とともにマイナンバーが記された紙製の「通知カード」が届くことになっています。

 そして2016年1月から、マイナンバーの本格運用が開始される予定です。年金の照会や税の申告書、法定調書への記載といった形でマイナンバーを利用することになります。その後、段階的に機関間の情報連携が進む予定となっており、2017年1月には、国が管理する「情報提供ネットワークシステム」を介して国の機関での情報連携が、2017年7月には地方公共団体との連携が始まることになっています。

 同じく2016年1月からは、希望者にはこの通知カードと引き換えに、ICカードの「個人番号カード」を発行することも可能となります。個人番号カードには通知カードとは異なり、顔写真が記載されているため、本人確認用の身分証明書としても利用できることになります。将来的には、各自治体が提供する公的サービス、例えば図書館カードや印鑑登録証として利用したり、あるいは「e-Tax」などの電子申請に利用できる電子証明書を搭載することも予定されています。

 一方で、後述するようにマイナンバーの利用用途は「社会保障」「税」「災害対策」といった、法令や条例で定められた分野に限られています。例えば、先の個人番号カードを身分証明書として用い、民間サービスでの本人確認に利用することはできても、その際にマイナンバーを控えたり、コピーするといったことは禁じられています。

時期 予定
2015年10月 マイナンバーの個別通知開始(通知カード)
2016年1月 マイナンバー制度開始
希望者に対する個人番号カードの交付開始
2017年1月 情報提供ネットワークシステムの運用開始
マイポータルの運用開始
2017年7月 情報提供ネットワークシステムを介した自治体との連携開始
2018年〜 民間利用も含めた利用範囲の拡大について検討
表1:マイナンバー制度タイムライン

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

Security & Trust 記事ランキング

  1. 「SMSは認証に使わないで」 米CISA、モバイル通信を保護する8つのベストプラクティスを公開
  2. Google Cloud、2025年のサイバーセキュリティ予測を発表 AIがサイバー攻撃にもたらす影響とは?
  3. 経営層の約7割が「セキュリティ対策は十分」一方で6割以上がインシデントを経験、1位の要因は?
  4. 2025年に押さえるべきセキュリティの重要論点をガートナーが発表 新しいリスク、脅威、環境の変化、法規制などの動きを把握する指標に使える
  5. “ゼロトラスト”とトラスト(信頼性)ゼロを分かつものとは――情報セキュリティ啓発アニメ「こうしす!」監督が中小企業目線で語る
  6. 終わらせましょう。複雑過ぎるKubernetes/クラウドネイティブが生む心理的安全性の低下を――無料でクラウドセキュリティの勘所が分かる130ページの電子書籍
  7. よく聞く「複雑化するサイバー攻撃」は具体的にどう複雑なのか? 一例を医療系企業のランサム事例とともに解説
  8. 3割程度のSaaS事業者が標準的なセキュリティ対策をしていない アシュアードがSaaS事業者を調査
  9. 「このままゼロトラストへ進んでいいの?」と迷う企業やこれから入門する企業も必見、ゼロトラストの本質、始め方/進め方が分かる無料の電子書籍
  10. Google、「パスキー」のアップデートを発表 新たに導入された「パスワードマネジャーPIN」とは?
ページトップに戻る