Kubernetes管理サービスGoogle Container Engine、Google Container Registryの概要と使い方、Fluentdによるログ監視:Docker運用管理製品/サービス大全(4)(2/5 ページ)
数多く台頭しているDockerの運用管理に関する製品/サービスの特長、使い方を徹底解説する特集。今回は、Google Cloud Platformで動くKubernetesの管理サービスであるGKEや、グーグル独自のDockerリポジトリであるGoogle Container Registryの概要や主な機能、環境構築方法、使い方について。
GKEを使いWordPressのコンテナーを作成する手順
GKEを使ってコンテナーを作成する手順を記載します。「Hello WordPress」サンプルを実行しています。
GCPの設定
まずは、GCPにサインアップします。下記リンクを開いて無料体験版を選択してください。
ここではクレジットカード情報の入力が求められますが、アップグレードをしない限りは請求されません。
GCPで新しいプロジェクトを作成します。
「計算処理」→「Computer Engine」→「VMインスタンス」をクリックし、Computer Engineを有効化します。
「計算処理」→「Computer Engine」をクリックして「新しいコンテナクラスタ」をクリックします。
コンテナー名やコンテナー数などの設定を行いクラスターを作成します。
「VMインスタンス」のページから「k8sインスタンス」が作成されていることを確認します。
MasterサーバーにログインしPodを作成
下記のように選択して、GCP内のVMインスタンス内の「k8s-cluster-1-master」サーバーのコンソールをブラウザーで開きます。
ローカル環境がLinuxの場合はローカル環境からkubectlコマンドが実行できるため、k8s-cluster-1-masterでコマンドを実行する必要はありませんが、Windowsの場合はkubectlコマンドが実行できないので、ブラウザーのコンソールにログインする必要があります。
注意!「Windows kubectlエラー」
Windows環境でkubectlコマンドを実行しようとすると、下記のエラーが出力されます。
そのため、kubectlコマンドを実行する場合はLinux環境にGoogle Clooud SDKをインストールしてください。また、Cluster作成時に自動生成されるk8s-cluster-1-masterサーバーで実行してください。
WordPressのPodを作成するjsonファイルを作成します。
{ "id": "wordpress", "kind": "Pod", "apiVersion": "v1beta1", "desiredState": { "manifest": { "version": "v1beta1", "containers": [{ "name": "wordpress", "image": "tutum/wordpress", "ports": [{ "containerPort": 80, "hostPort": 80 }] }] } } }
下記コマンドでWordPressのPodを作成します。
kubectl create -f wordpress.json
k8s-cluster-1-node-1のVMインスタンスに「HTTPトラフィックを許可する」設定を行います。
下記コマンドでPodの状態を確認します。
kubectl getpod wordpress
k8s-cluster-1-node-1の外部IPにアクセスしてWordPressが表示されることを確認します。
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