ヴイエムウェア、Virtual SAN強化でハイパーコンバージドインフラの選択肢広げる:Virtual SAN 6.2は重複除外に対応
ヴイエムウェアは2016年2月12日、ソフトウェアストレージ製品の最新版「VMware Virtual SAN 6.2」を第1四半期中に出荷すると発表した。フラッシュ利用時の実質コストを下げる新機能を備える。また、「Virtual SAN Ready Node」に関連し、ハイパーコンバージドインフラ利用の選択肢を広げる発表を行った。
ヴイエムウェアは2016年2月12日、ソフトウェアストレージ製品の最新版「VMware Virtual SAN 6.2」を第1四半期中に出荷すると発表した。フラッシュ利用時の実質コストを下げる新機能を備える。また、「Virtual SAN Ready Node」に関連し、ハイパーコンバージドインフラ利用の選択肢を広げる発表を行った。
ヴイエムウェアはハイパーコンバージドインフラ製品用ソフトウェアとして、「VMware EVO:RAIL」「VMware EVO SDDC」を提供している。これらは同社の仕様に基づくハードウェアを使った、ソフトウェアとハードウェア一体型のインフラとして、パートナーが提供するもの。
一方でヴイエムウェアは、同社のストレージソフトウェアVirtual SAN搭載用に事前構成済みのサーバ認定プログラム「Virtual SAN Ready Nodes」を展開している。現在、11社の100モデルが、この認定を受けて提供されているという。
ヴイエムウェアは今回、「Virtual SAN Ready Nodes」の強化を発表した。従来、同プログラムの下では、パートナーは認定ハードウェアを提供するのみだった。今回の強化により、パートナーはVirtual SAN、VMware vSphereといったソフトウェアについても、事前インストールして提供できる。また、ハードウェアとソフトウェアの一括サポートも可能になる。ソフトウェアについては、顧客の既存ライセンス適用もできるという。
この強化版Virtual SAN Ready Nodesには、富士通、日立データシステムズ、Supermicroの3社が参加するという。
Virtual SAN 6.2では、データの重複除外/圧縮機能を新たに搭載する(オールフラッシュ構成の場合に限り利用可能になる)。重複除外は、キャッシュからデータストアへのステージング時に実行、書き込みで圧縮を行う。オーバーヘッドは最大でも5%未満という。
また、Virtual SANではこれまでミラーリング(RAID 1)への対応にとどまっていたが、新バージョンではネットワークRAID機能を新たに搭載した(こちらもオールフラッシュ構成の場合のみ利用可能)。Virtual SANノードにまたがって、細かなデータセグメント単位で、RAID 5あるいはRAID 6を構成できる(RAID 5構成では最低4ノード、RAID 6では最低6ノードが必要)。
これらの機能を通じ、フラッシュを1GB当たり1ドルの容量単価で利用できるようになったとし、Virtual SANをオールフラッシュ構成で使うケースが増えるだろうと同社は期待している。
また、Virtual SAN 6.2では特定の仮想マシンのI/Oに上限を設けることが可能となった。
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