AlpacaDBがDeep Learningを使った自動取引アプリを公開:設計&検証も専門知識不要
米AlpacaDBは、為替市場での自動取引アルゴリズムを設計できるiPhone向けモバイルアプリ「Capitalico(キャピタリコ)」の提供を開始した。
米AlpacaDBは2016年3月11日、為替市場での自動取引アルゴリズムを設計できるiPhone向けモバイルアプリ「Capitalico(キャピタリコ)」の提供を開始した。iPhone 5以降(iOS 8.4〜)の機種に対応する。
Capitalicoは、Deep Learning技術を応用しており、高度なプログラミング知識がなくても投資アルゴリズムを作れることが特徴。現在は為替取引のみだが、今後は米国と日本の株式市場にも対応する予定だという。
AlpacaDBは、Deep-Learning技術の研究開発および、同技術を応用したWeb上の画像認識プラットフォームを提供する米国企業。2015年10月に総額100万米ドルの資金を調達、Capitalicoの開発を発表していた。
Capitalicoでは、為替取引に関するテクニカル分析(チャート分析)やトレードアイデアを基にした投資アルゴリズムの作成から、自動実行、検証までの操作をモバイルアプリのみで完結できる。2015年末には約100人のテストユーザーに限定β版を公開しており、今回の正式版リリースではその際のフィードバックを反映させているという。
正式版では、投資アルゴリズムの作成と検証だけではなく、ユーザーが作成したアルゴリズムのパフォーマンスを自動的に計測できるという。リアルタイムの取引データをスマートフォンに通知したり、メールで受け取ったりすることも可能だ。過去のデータを用いてアルゴリズムを検証する「バックテスト」機能も持つという。
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