ピボットテーブルで、「さまざまな視点でのデータ分析」を簡単に実践する(応用編):新社会人の必須知識 「Excel ピボットテーブル」超入門(4)(2/3 ページ)
Excelを通じて、「ピボットテーブル」の基礎を学び、データ分析を実践するまでを習得する本連載。今回は、ピボットテーブルで「“さらに”さまざまな視点で分析」していくテクニックを解説する。
「商品別売上の割合(構成比)」を集計する
続いて、「商品別の売上の割合」を集計してみよう。
商品の売上構成比率は、各商品の売上を全商品の売上で除算して、パーセント表示(算出された値に100を乗算する)に変更して求める。通常のセル範囲モードならば、ちょっと長めの式の記述が必要だろう。ピボットテーブルを使えば、計算の種類を変更するだけで、簡単に「構成比」を求めることができる。
まず、月単位での商品売上集計表を作成する。図5で、フィールドセクションにある「金額」を、レイアウトセクションの「値」エリアに配置する(図6)。図5では、既に「数量」が配置されているので、これは削除する。配置項目を削除する場合は、配置した項目の横に「▼」アイコンが表示されるので、ここから「フィールドの削除」を選択できる。
図6の状態でセル「B5」を選択し、Excelメニューの「ピボットテーブルツール」→「分析」タブ→「フィールドの設定」を選ぶ(図7)。
「値フィールドの設定」のダイアログボックスが表示される。“名前の指定”欄には「構成比」などと指定し、「計算の種類」タブ→“計算の種類”項目で「列集計に対する比率」を選択。“基準フィールド”欄が「商品名」で反転しているのを確認して「OK」ボタンをクリックする(図8)。
これだけで、図6で示した月間の売上額から、各商品の「売上額の割合」を集計できた(図9)。
「売上額の前月比」を集計する
売上報告書などでは、「同年前月比」や「前年同月比」が求められることも多いだろう。この集計もピボットテーブルを使うと簡単に集計できる。
図6の売上集計表より、フィールドセクションの「金額」を、レイアウトセクションの「値」エリアに配置する。まず、「前月比」を表示するための列を作る(図11)。
「値フィールドの設定」ダイアログボックスが表示される。名前の指定欄には「前月比」と指定する。「計算の種類」タブの計算の種類欄は「基準値との差分の比率」を選択する。基準フィールド欄では「日付」を選択し、基準アイテム欄から「(前の値)」を選択する。先月の基準値を求めるのだから、「(前の値)」を選択するというわけだ。(図12)。
商品の売上金額と「先月比」を併せて表示された(図13)。
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