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Hyper-V上のLinux仮想マシンで新たにサポートされる機能vNextに備えよ! 次期Windows Serverのココに注目(47)(2/3 ページ)

Windows Server 2016のHyper-Vで動作するLinuxのサポート状況について、これまで明らかにされていたものよりも、具体的かつ詳細な情報が公開されました。

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Linux Integration Services 4.1 for Hyper-Vの提供開始

 SCSI WWN、Manual Memory Hot Add、lsvmbus command、Hyper-V Socketsの4つの機能は、現状、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)とRHEL系の以下のバージョンでサポートされます。

  • RHEL 6.0〜6.7、7.0〜7.2
  • CentOS 6.0〜6.7、7.0〜7.2
  • Oracle Linux Red Hat互換カーネル 6.4〜6.7、7.0〜7.2

 ただし、OSにビルトインされているHyper-Vドライバでは、これらの機能は利用できません。これらの機能のサポートは、マイクロソフトが先日リリースした「Linux Integration Services Version 4.1 for Hyper-V」(以下、LIS 4.1)」が提供します。

 早速、CentOS 7.1(CentOS Linux 7 1503)でLIS 4.1を試してみました。CentOS 7.1にしたのは、たまたま筆者のWindows Server 2016 TP4のHyper-Vの仮想マシンに、新規インストールしたばかりのCentOS 7.1の仮想マシンがあったからです。

 次の画面2は、CentOS 7.1にビルトインされているHyper-Vドライバの情報です。OSをインストールすると、GPLライセンスのHyper-Vドライバ(hv_vmbusなど)が自動的にインストールされます。

画面2
画面2 CentOS 7.1にビルトインされているHyper-Vドライバと、標準リポジトリから追加インストールした3つの統合サービス

 「Hyper-V KVP Daemon(KVPデータ交換サービス)」「Hyper-V VSS Daemon(ホストからのVSSオンラインバックアップをサポートするバックアップサービス)」「Hyper-V FCOPYデーモン(「Copy-VMFile」コマンドレットによるホストOSからのファイルコピーをサポートするゲストサービス)」の3つのサービスは、次のコマンドラインで追加できます。

yum install hyperv-daemons

 ただし、CentOS 7.1の場合、Hyper-V KVP Daemonがサービスとして登録されない不具合があるようです。この問題で悩んでいる方は、以下の筆者の個人ブログをご覧ください。CentOS 7.2ではこの問題はありません。

 LIS 4.1のインストールは非常に簡単で、ダウンロードしたLIS 4.1のISOメディア(LinuxIC-4-1-0.iso)を仮想マシンに接続し、ゲストOS側で以下のコマンドラインを実行するだけです。

mount /dev/cdrom /media
cd /media
./install.sh
reboot

 なお、Linuxゲストの仮想マシンでセキュアブートが有効になっていると、再起動後のゲストOSは起動途中でストップするという問題がありました。これはWindows Server 2016 TP4側の問題なのか、CentOS側の問題なのか、それともLIS 4.1の問題なのかは分かりませんが、仮想マシンを停止して、セキュアブートを無効にすることで回避できます。

 再起動後、Hyper-Vドライバの情報を確認してみると、ライセンスはGPLで同じですが、バージョンは「4.1.0」と表示されるようになります。また、「hv_storvsc」が「scsi_transport_fc」に依存するように変更されています。さらに、Hyper-V Socketsをサポートするモジュール「hv_sock」が追加されていました。このモジュールは既定では登録されませんが、必要な場合に次のコマンドラインで追加することができます。

modprobe hv_sock

 再起動後に「lsvmbus」コマンドを実行してみたところ、仮想マシンバス(VMBUS)に接続された15の統合デバイス(Synthetic Device)を確認できました(画面3)。

画面3
画面3 LIS 4.1インストール後のHyper-Vドライバの情報と「lsvmbus」コマンドの実行結果

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