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SQL Serverの動きが変わる、サービス起動アカウントに実行権限を付与する方法SQL Serverトラブルシューティング(6)

本連載は、「Microsoft SQL Server」で発生するトラブルを「どんな方法で」「どのように」解決していくか、正しい対処のためのノウハウを紹介します。今回は「サービスへの権限付与と変更方法」について解説します。

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 本連載では、「Microsoft SQL Server(以下、SQL Server)」で発生するトラブルについて、「なぜ起こったか」の理由を理解し、正しく対処するためのノウハウを紹介していきます。今回は、「“サービス起動アカウントに実行権限を付与する”と、何が変わるのか」について解説します。

【2】「メモリ内のページロック」「ボリュームの保守タスクを実行」の機能に、実行権限を適用する

 一般的なサービスの管理は前回解説した「Windowsの管理ツール」で行います。SQL Serverには、それとは別に「SQL Server構成マネージャー」という管理ツールも用意されています。

 SQL Server構成マネージャーからは、インスタンスの起動に関する情報を確認できます。例えば、「サービスの起動アカウント」の詳細は以下の通りです(図1)。

photo 図1 SQL Server構成マネージャーとSQL Serverインスタンスのプロパティ画面

 「ログオン」のタブから、SQL Serverを起動するアカウントを指定できます。ドメイン環境ではドメインで管理しているWindowsユーザーを指定することも可能です。

 このアカウントに、どの権限を持たせるかによって、「SQL Serverの動き」が変わります。

 今回は一例として、「メモリ内のページロック(Lock Pages in memory)」と「ボリュームの保守タスクを実行(Perform volume maintenance tasks)」の実行権限を適用してみましょう。

 権限の割り当ては、「グループポリシー」または「ローカルセキュリティポリシー」から行います。ローカルセキュリティポリシーを設定する「ローカル グループポリシー エディター」は、「コントロールパネル」→「管理ツール」から、あるいは「ファイル名を指定して実行(Winキー+R)」→gpedit.mscで起動できます(図2)。

photo 図2 ローカルセキュリティポリシーエディターを起動し、「コンピュータの構成」→「Windowsの設定」→「セキュリティの設定」→「ローカルポリシー」→「ユーザー権利の割り当て」とディレクトリをたどると、「ボリュームの保守タスク」「メモリ内のページロック」のポリシー項目がみつかる

 「ボリュームの保守タスク」「メモリ内のページロック」の項目にユーザーまたはグループを指定することで、実行権限を付与できます。設定におけるメリットとデメリットは以下の通りです。

ポリシー名 内容 メリット デメリット
メモリ内のページロック
(Lock Pages in memory)
SQL Serverのプロセスが確保する物理メモリを、OS側のページング要求があっても解放しない ページングに関わるパフォーマンスの劣化を防ぐことができる SQL Serverの確保するメモリの上限値を適切に設定する必要がある。メモリを確保したままになるので、他のプロセスへ影響が出る可能性がある
ボリュームの保守タスクを実行
(Perform volume maintenance tasks)
SQL Serverの既定動作である、ファイル作成/拡張時の「ゼロ埋め(空欄を「0」で埋める)」を行わない ファイル拡張などの処理の高速化が期待できる 万が一データファイルが漏えいしてしまった場合、ゼロ埋めしていないデータファイルに過去の情報が残ってしまう

 念のため、実行権限はWindowsのユーザーに対して付与されるので、反映にはSQL Serverの再起動が必要になります。いったんSQL Serverのサービスを停止することになりますので、本番環境では注意しましょう。再起動は、前述したSQL Server構成マネージャーから、「再起動」を選ぶと実施できます。


本トラブルシューティングの対応バージョン:SQL Server 全バージョン

筆者紹介

内ヶ島 暢之(うちがしま のぶゆき)

ユニアデックス株式会社所属。Microsoft MVP Data Platform(2011〜 )。OracleやSQL Serverなど商用データベースの重大障害や大型案件の設計構築、プリセールス、社内外の教育、新技術評価を行っていた。2016年4月よりIoTビジネス開発の担当となり、新しい仕事に奮闘中。ストレッチをして柔らかい身体を手に入れるのが当面の目標。

椎名 武史(しいな たけし)

ユニアデックス株式会社所属。入社以来 SQL Serverの評価/設計/構築/教育などに携わりながらも、主にサポート業務に従事。SQL Serverのトラブル対応で社長賞の表彰を受けた経験も持つ。休日は学生時代の仲間と市民駅伝に参加し、銭湯で汗を流してから飲み会へと流れる。


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