ハイブリッドクラウド管理ソリューション「Operations Management Suite」に強化版セキュリティ機能を追加:Azureセキュリティセンターのセキュリティ分析機能を統合
マイクロソフトは、ハイブリッドクラウド環境の管理と保護を行うクラウドベースソリューション「Microsoft Operations Management Suite」に新たなセキュリティ機能を追加した。
米マイクロソフトは2016年8月3日(米国時間)、「Microsoft Operations Management Suite(以下、OMS)」に強化されたセキュリティ機能「OMS Security」を追加した。OMSは、オンプレミスおよびクラウドのITインフラ管理と保護に役立つクラウドベースのIT管理ソリューションである。
マイクロソフトはこのほど、「Microsoft Azure(以下、Azure)」のリソースを対象にしたセキュリティツールセット「Azureセキュリティセンター」の提供を開始した。OMS Securityは、このAzureセキュリティセンターで提供されるセキュリティ分析機能を、OMSで管理するハイブリッドクラウド環境にも適用できるようにするもの。つまり、マイクロソフトがAzureに適用する仕組みと同じセキュリティインテリジェンスと検出機能を利用できることになる。
「OMS Securityにより、ハイブリッドクラウド環境のセキュリティ状態を迅速に評価し、セキュリティ脅威を検出できるようになる。OMS Securityでは、継続的にこの環境を監視し、重要なセキュリティ更新プログラムやマルウェア対策プログラムの未適用、推奨されている基本的なセキュリティ構成の不備がないかをチェックする。セキュリティ脅威や攻撃を検出するために、OMS Securityは強力なイベント分析と、マイクロソフト自身のクラウド運用の経験で得た脅威インテリジェンスを利用している」(マイクロソフトのServer and Cloud Platformチーム)
OMS Securityでは、セキュリティの多様な側面を深く可視化するのに役立つ「高度脅威検出ツール」や「脅威インテリジェンスダッシュボード」、攻撃者に悪用される恐れのあるOSの脆弱(ぜいじゃく)な構成を特定し、通知する「Security Configuration Baseline Assessment」などの機能も提供される。マイクロソフトのID主導型セキュリティソリューション「Enterprise Mobility + Security」(EMS、旧称Enterprise Mobility Suite)の「Advanced Threat Analytics」を使用する顧客は、その情報をOMSで表示し、自社で管理するITシステム全体のセキュリティ状態を一元的に把握できるようになるという。
また、マイクロソフトはこうしたソリューションを利用しやすくするために、2016年8月よりOMSを新しいサブスクリプションモデルで購入できるようにした。例えば、「System Center」の既存顧客は、OMSをアドオンとして入手できる。
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