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「8月なのに内定ゼロ」「オワハラされて超泣ける」――夏の終わりの就活お悩み相談室就活のトリセツ(10)(4/4 ページ)

「8月なのに内々定がない(ないてい)」「内々定もらった会社に行く気がうせた」「オワハラがイタクテ、イタクテ超ふるえる」――夏の終わりのホラーな悩みに、名古屋のキャリセン ツートップがビシバシ答えちゃうよ!

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お悩みその3「オワハラされて超泣ける」

内々定をもらった企業の人事から「You、もう就職活動終わらせちゃいなYO!」というメールや電話がガンガン来て超ブルー。これって、オワハラですよね?


ナカムラアキノリと田中先生のアドバイス

 大切なのは、その企業にとってアナタがどうしても欲しい人材だということだ。つまり、オワハラされるのはとっても名誉なことなのだ。

 採用担当者から送られてきたオワハラっぽいメールを見せてもらったことがある。「貴殿の○○○な経験や×××な考え方は、当社にとって大変魅力的であり……」みたいな内容で、○○○や×××に書かれていることは、その就活生を高く評価した理由そのものだった。これは大変うれしく、そしてアリガタイと思わないかい?


 オワハラをしてくる企業の動機は大きく2つに分けられます。

 1つは「採用難」。人が集まらないので、1人でも多くの内定者を確保したい。2つ目は社員として「あなたが本当に魅力的」。両者のハイブリッドもあります。

 もしあなたの魅力を大いに買ってくれているなら、それほどネチっこいオワハラは展開しないでしょう。「本当に欲しい人材に、何とかキモチを固めて入社してもらいたい」一心から、しつこい誘い文句を言ってしまったにすぎません。

 そんなときは、「ありがとうございます」と御礼をきっちり伝えた上で、毅然(きぜん)とした態度をとればよいのです。

 執拗(しつよう)に結論を迫られてつらい場合は、キャリアセンターを口実にしちゃいましょう。例えばこんな風に伝えればよいでしょう。

 「大学のキャリアセンターで、『この場で就職活動を終わらせてくださいという企業さまのお話は必ずキャリアセンターへ持ち帰りなさい』と指導されていますので、お返事は差し控えさせていただきます」

 その上で、このやりとりをキャリアセンターに報告してください。


総括

 学生も必死なら、企業だって必死なのだ。曖昧で煮え切らない返事は、恋愛ではOKかもしれないがビジネスではタブー。企業は欲しい人材には強くアプローチしてくるし、就活生は「YES」か「NO」かはっきり答えるのが礼儀だと思う。

 中には「内々定って、企業が勝手に出したもの。辞退するときは、返事する必要なんてないでしょ?」という学生もいるらしいが、それは違う。内々定を受けるかどうかは別として、いただいたオファーに感謝し、真剣に回答することがビジネスの基本だ。



 2015年10月より約1年にわたって連載してきた「就活のトリセツ」は、今回をもって、一区切りとする。ここまで読んでくださった皆さんの、納得の就活成功を心からお祈りしたい。またどこかでお会いしましょう。

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中村昭典(なかむらあきのり)

中村昭典

人材採用情報誌の元編集長など採用支援を手掛け、その後大学でキャリア支援系の教員に。著書に「親子就活」(アスキー新書・単著)、「雇用崩壊」(アスキー新書・共著)など。もともと人間好きなはずだが、最近は海辺とか田んぼとかにいることが多い。


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