職人はコミュニケーションをとるのが上手?――エンジニアが生涯「職人」として働く4つのポイント:仕事が「つまんない」ままでいいの?(21)(1/3 ページ)
もしあなたが、生涯「職人エンジニア」として働きたいなら、他の「職人」の特徴を取り入れてみるといいかもしれません。仕事の不満や悩みを解消するヒントをお届けする本連載。今回のテーマは「『職人エンジニア』として働くためのキャリアデザイン」です。
先日、「職人」に会いました。70代になる庭師さんで海外でも活躍されている方です。もちろん現役で、技術の向上に余念がない。「日本文化を海外に」というやる気に満ちていました。いやぁ、プロでした。
話をしながらふと、「そういえば、エンジニアの中にも『職人のようになりたい』って人、多いよな」という考えがよぎりました。筆者自身、「職人のようなエンジニア」と表現することがありました。
職人とは、「身に付けた技術で物を作る職業の人」のことです。具体的な職業を挙げれば、包丁1本でおいしい料理を作る「料理人」や、カンナを持たせたら天下一品の「大工さん」。冒頭の「庭師さん」や「美容師さん」もそうですね。私の父親は70代で現役で機械の整備をしています。整備士も職人の1人かもしれません。
エンジニアも「技術で物を作る職業」には変わりありません。そう、エンジニアだって職人です。けれども、エンジニアは「職人“のような”」と形容する人が多いです。なぜなのでしょう。仕事に自信があるなら、自身のことを「職人」と表現……するのは恥ずかしいかもしれませんが、「職人」と認識していてもいいはずです。
ひょっとしたら、「職人にはあって、自分にはないもの」を無意識に感じ取っているのかもしれません。
もし、「職人との違い」が分かり、生かすことができれば、自信を持って「職人」といえるエンジニアになれるのではないでしょうか。そして、多くの職人がそうであるように、生涯「職人エンジニア」として働けるのではないでしょうか。
次ページで、職人とエンジニアの違いについて見ていきましょう。
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