トップの職種は月120万円超え ITフリーランスエンジニアの平均月額単価ランキングをパーソルキャリアが発表:生成AI関連の言語が引き続き高単価を継続
パーソルキャリアは、ITフリーランスエンジニアの平均月額単価ランキングを発表した。同社によるとDX推進プロジェクトがIT系/非IT系を問わず一般化してきており、関連する職種の需要が増加している。
パーソルキャリアは2025年2月26日、ITフリーランスエンジニアの平均月額単価ランキングを発表した。これは、パーソルキャリアが運営するIT、テクノロジー領域特化型エージェントサービス「HiPro Tech」が2024年の1年間に受けた案件の月額単価の平均を算出したもの。
需要が多い=単価が高い 今狙い目の職種、言語は何?
ランキングは職種別、業種別、開発言語別で分かれている。HiProの編集長を務める鏑木陽二朗氏は、「2025年は、社会環境、ビジネス環境の複雑性が増す中でも、自社のビジネスモデル変革や業務改善の戦略を描き、実際にプロジェクトを推進できる人材の需要がさらに拡大する」と述べている。
職種別ランキング
職種別ランキングで最も高かったのは「DX(デジタルトランスフォーメーション)コンサルタント」で120万340円。次いで「ITコンサルタント」(118万1618円)、「プロダクトオーナー/プロダクトマネジャー」(110万4318円)が続いた。DXコンサルタントは、2023年の同調査から4万7126円上昇しており、パーソルキャリアによるとDX推進などのプロジェクトがIT系/非IT系を問わず一般化してきていることから需要が増加しているという。
4位には「機械学習/AI(人工知能)エンジニア」(104万6512円)、7位には「データサイエンティスト」(95万8030円)が入った。企業規模や業種に関係なく、多くの企業が機械学習やAI技術を実装した製品の開発や、顧客情報のビッグデータ解析を通じたビジネスモデルの改善に取り組んでいることが背景にあるとパーソルキャリアは分析している。
業種別ランキング
業種別ランキングを見ると、最も高いのは「コンサルティング、専門事務所、監査法人、税理士事務所、リサーチ」の104万500円で、2023年の同調査から5万638円増額した。2位は「金融」で、対2023年比15万7169円増の102万606円。
パーソルキャリアによると、レガシーシステムの刷新やリプレースを推進できるPM(プロジェクトマネジャー)/PMO(プロジェクトマネジメントオフィス)、コンサル系の上流案件が多く、業界独自のコンプライアンスセキュリティに対応できる人材が希少であることから単価を押し上げている。
開発言語別ランキング
開発言語別ランキングの上位は、「Typescript」(98万4773円)、「Python」(98万3200円)、「Ruby」(97万5079円)、「Go」(94万9787円)で、新しい技術に対応した言語がランクインした。これらの言語を新サービス開発時に採用する企業や、既に使用している言語からリプレースする企業が増えており、モダン言語を扱える人材のニーズが上昇しているという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
バックエンドにも対応できるエンジニアの単価が高い ギークス「ITフリーランス案件倍率レポート」
ギークスは、2024年10〜12月の案件倍率をまとめた「ITフリーランス案件倍率レポート」を発表した。案件数と、案件を探すフリーランスのどちらも2023年同期より増え、案件倍率は四半期累計で9.63倍だった。フリーランスエンジニアにプロマネやコミュ力を求める企業が増加、その理由は? ギークス調査
ギークスは、2024年7〜9月の案件倍率をまとめた「ギークス案件倍率レポート」を発表した。案件数と、案件を探すフリーランスのどちらも2023年同期より増加していた。1000人のフリーランスエンジニアが語る「プロの条件は技術力だけじゃない」、では何が必要? スリーシェイク調査
スリーシェイクは、フリーランスエンジニアを対象に実施した意識調査の結果を発表した。それによると、「フリーランスとして大事にしていること」と「備えるべき技量」にギャップがあることが分かった。