ついに日本対応開始! 開発者が知っておきたいApple Pay決済アプリの仕組みとPassKitの使い方:Apple Payアプリ開発入門(1)(2/3 ページ)
2016年10月25日から日本でも利用可能になったApple Payについて、アプリ内課金における決済処理の流れを、実装フレームワークPassKitの使い方とともに解説します。
Apple Payを使ったECアプリを作る準備
商品画面を作る
今回は商品ページと購入ボタンがあるだけのシンプルなアプリを作成します。
まずはプロジェクトを作成します。プロジェクトは「Single Page Application」として作成してください。
次に商品画面に載せる画像を追加します。こちらの「flower.jpg」をAssets.xcassetsにドラッグ&ドロップで追加してください。素材はぱくたそさまの素材を使わせていただきました。
次に商品画面を作成します。Main.storyboardに先程追加した商品画像と商品名・商品説明・価格を設置していきます。
これで商品画面ができました。次項からは決済処理を実装していきます。
「Merchant ID」の作成
次は「Merchant ID」を作成します。これはApple Payを使うために必要なIDで、決済処理を行う際に使います。アプリに対して1つ作ればよく、商品ごとに作る必要はありません。
Merchant IDは「Member center」上で作成します。まずは「Member Center」にアクセスして「Certificates, Identifiers & Profiles」ページに移動してください。移動後、左メニューの「Merchant IDs」を選択して右上の「+」ボタンからMerchant IDを作成します。
作成した後はIDをアプリにひも付けます。Xcode上の「Capabilities」を開いて、Apple PayをOnにします。OnにするとMerchant ID一覧が表示されるので、先程作成したものを選択します。もし作成したものがない場合は、リロードボタンでの更新や「+」ボタンでの追加を試してください。
PassKitで決済処理を実装する
今度は購入ボタンを設置します。まずはApple Payの決済処理を扱うフレームワークである「PassKit」を導入します。
購入ボタンの設置
PassKitの導入が終わったら、購入ボタンの設置処理を追加します。「ViewController.swift」を以下のように編集します。
「PKPaymentButton」はアップルが用意している購入用のボタンです。数種類のデザインが用意されています。
import UIKit import PassKit class ViewController: UIViewController { override func viewDidLoad() { super.viewDidLoad() let button = PKPaymentButton(type: .buy, style: .black) button.addTarget(self, action: #selector(ViewController.tapPaymentButton), for: .touchUpInside) button.frame.origin.y = view.frame.size.height - 100 button.center.x = view.center.x view.addSubview(button) } func tapPaymentButton() { // ボタンタップ時の動作を書く } }
アプリを起動すると「Buy with Apple Pay」という購入ボタンが設置されているのが分かります。
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