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NECとGE、産業IoT分野で包括的提携 第4次産業革命を見据え:IT/OTの融合、PredixにNECのAI技術群/サポートを提供
NECと米GEデジタルが、IoT分野での包括的な提携を締結。ITとOT(運用技術)の融合を目指し、GEの産業向けプラットフォーム「Predix」向けのAIアプリケーションや保守/サポートを提供する。
NECと米GEデジタルは2016年10月26日、IoT(Internet of Things)分野で包括的に提携すると発表した。米ゼネラル・エレクトリック(GE)の産業向けプラットフォーム「Predix」に関して、NECがシステムの導入支援や保守/サポートなどを提供する。
Predixは、産業機器からデータを収集し、分析するためのアプリケーションを稼働させるPaaS(Platform as a Service)。GE製の機器に限らず、産業用機器全般をつなぐ「共通OS」のような位置付けで、産業機器の性能向上や製造プロセス全体の最適化を図る「インダストリアルインターネット」のためのプラットフォームとして展開する。
一方のNECは、システム構築や運用に関する技術と実績を備え、かつ「NEC the WISE」と呼ぶ技術ブランドを擁し、AI(Artificial Intelligence:人工知能)やIoTの先端技術に長ける。こうした両社が提携し、日本企業に向けてPredixで稼働するアプリケーションの開発やPredixに関する顧客サポートを提供する。
具体的には次の4分野で提携する。
- NECは海外の大規模プロジェクト管理にPredixを導入。海外プロジェクトのサプライチェーン全体を効率化し、コスト削減を図る。これによって得られたPredixに関するノウハウと、GEのノウハウを融合し、共同マーケティングを実施する
- NECが持つAI技術群「NEC the WISE」を、クラウドサービスとしてGEのPredix開発者向けサイト「PREDIX.io」で提供する
- Predixのトレーニング/サポート体制の拡充に関する取り組みを進める。NECが提供するIT研修サービスにPredix専用プログラムを追加し、日本国内のPredix認定技術者を育成し、拡充する
- GE傘下の米Wurldtechが持つIoT向けのOT(Operational Technology:運用技術)領域のセキュリティ技術と、NECのIT向けセキュリティ技術を組み合わせたセキュリティソリューションを提供する
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