インテルとアマゾン、音声アシスタント「Alexa」用いた“スマートホーム”製品を共同開発へ:家庭IoTのエコシステム構築を推進
インテルとAmazon.comは、インテルアーキテクチャとAmazon.comの音声アシスタント「Alexa」を利用してスマートホームのエコシステムを発展させ、自然言語機能をコンシューマーへ広く提供する取り組みを進める。
米インテルは2016年12月1日(現地時間)、同日に行われた米Amazon Web Service(AWS)の年次カンファレンス「re:Invent」でスマートホームにおける将来のビジョンを発表。このビジョンの実現に向けて、米Amazon.comと共同で「スマートホームのエコシステムを発展させ、自然言語機能をコンシューマーに広く提供する」ための2つの技術的取り組みを進めていく。
取り組みの1つは、Amazon.comの音声アシスタントサービス「Alexa」を利用できるインテルベースのスマートスピーカーのレファレンスデザインを固め、ハードウェアメーカーがAlexaを利用した音声対応デバイスを容易に開発できるようにすることだ。このレファレンスデザインは、2017年第1四半期に開発者やメーカー向けにリリースする予定とし、以下を提供するという。
- インテルアーキテクチャを採用した、Alexaベースの「音声対応スマートスピーカー」を迅速に開発できるようにする技術情報
- エンドユーザーが主に音声でスマートスピーカーを操作できるインタフェースと、開発者がAlexaで実現する機能「Alexaスキル」を、このインタフェースへ容易に追加できるようにする仕組み
- スピーカー/マイク、家庭におけるPAN(Personal Area Network)接続に必要なホーム無線技術(Wi-Fi、Zigbee、Z-Wave、Bluetoothなど)、環境センサー接続機能などのサポート
- 開発者がスマートスピーカーを開発するためのSDK(ソフトウェア開発キット)
また、インテルとAmazon.comが進めるもう1つの取り組みは、ホームオートメーションやホームデバイス管理の要となるインテルベースの「スマートホームハブ」に対応したAlexaスキルを容易に開発できるようにすることだ。
インテルベースのスマートホームハブでは、Alexaの機能を生かした音声操作機能を充実させ、それを主のインタフェースとする計画。各種のスマートホームデバイスを、ユーザーがより自然に利用/管理できるようにすることを開発の目的としている。
一方、Amazon.comを母体とするAWSは、「AWS Greengrass」ソフトウェアとインテルハードウェアの組み合わせにより、資産追跡を支援するサービスも発表した。インテルのIoTソリューションはインダストリアルIoT(IIoT)分野で実績があり、高温の過酷な環境でもIoT機器のI/Oや通信を処理できる。AWS Greengrassは、処理能力や搭載メモリが少ないIoTデバイスへ組み込むことで、IoTデバイスにもAWSの強力なリソースを活用でき、処理能力を向上させられるサービス。インテルでは、インテルアーキテクチャはAWS Greengrassに、包括的な一貫したハードウェアおよびソフトウェア通信の堅牢でスケーラブルなプラットフォームを提供し、これらはクラウドやネットワークエッジに最適化して動作させることができるとしている。
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