アシスト、インターネット分離を実現する「ダブルブラウザ・ソリューション」に新バージョン:新たにRed Hat Enterprise Linux/Chromeに対応
アシストがインターネット分離を実現する「ダブルブラウザ・ソリューション」の最新版をリリース。新たにRed Hat Enterprise Linuxに対応し、Google Chromeでの利用も可能となった。
アシストは2016年12月13日、インターネット分離を実現する「ダブルブラウザ・ソリューション」におけるLinuxコンポーネント版の新バージョン「IVEXダブルブラウザLinux 1.5.11」(日本ナレッジ開発)の提供を開始した。ダブルブラウザ・ソリューションはクライアント仮想化ソリューション「Ericom」を基盤とし、仮想ブラウザ方式でインターネット分離/ネットワーク分離を実現する。
インターネット分離とは、サイバー攻撃による情報漏えいを防ぐことを目的に、インターネット接続系と、重要情報を取り扱う社内ネットワーク系を切り離す施策。接続系を分離することで、外部からの攻撃が内部のネットワークへ直接影響を及ぼさないように、そして、社内システムで管理している情報がインターネットへ流出しないように対策できる。
ダブルブラウザ・ソリューションでは、1つのクライアントに、インターネットアクセス専用のブラウザと、内部ネットワーク接続専用のブラウザ、2つの仮想ブラウザを用意することで、ユーザーの利便性を損ねずにインターネット分離を実現している。
具体的には、社内ネットワークに「内部ファイアウォール」を用意して、内部ファイアウォールの外でインターネットにアクセスするための「仮想ブラウザサーバ」を稼働させる仕組みで実現する。クライアントで仮想ブラウザを起動すると、実際には内部ファイアウォールの外にある仮想ブラウザサーバでブラウザが稼働し、ユーザーには画面イメージが独自通信によって転送される。
IVEXダブルブラウザLinux 1.5.11では、大きく以下の機能が改良された。
- 仮想ブラウザとしてGoogle Chromeが利用可能に(従来はFirefoxのみ)
- 仮想ブラウザサーバの対応OSに、Red Hat Enterprise Linux 7.3を追加(従来はCentOSのみ)
稼働するサーバOSについては、これまでコスト低減を目的に無償のCentOSのみの対応だったが、企業や自治体などからの、「有償であってもOSのサポートが受けられるRed Hat Enterprise Linuxに対応してほしい」とする要望に応えた。
なお、ダブルブラウザ・ソリューションには、仮想ブラウザサーバにWindows Serverを利用する「Windows版」もある。Windows版では、仮想ブラウザサーバとクライアントとの間の通信にリモートデスクトップサービス利用するため、「Remote Desktop Services CAL」が別途必要となる。
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