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既存のUnity用サンプルをカスタマイズしてGear VRに対応させるにはUnityで始めるVR/AR開発入門(3)(1/2 ページ)

HMDの中でも比較的扱いやすいGear VRで体験できるVR/ARコンテンツをUnityで開発する方法を紹介する連載。今回は、Unityが公開している無料サンプルをカスタマイズしてGear VRで動かす方法を解説する。

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 HMD(Head Mounted Display)の中でも比較的扱いやすいGear VRで体験できるVR/ARコンテンツをUnityで開発する方法を紹介する本連載「Unityで始めるVR/AR開発入門」。

 今回は、「UNITY-CHAN OFFICIAL WEBSITE」で公開されている、「ユニティちゃんライブステージ! -Candy Rock Star-」というサンプルを使用して、これをGear VRで表示させる手順について解説する。

 ほとんどは前回の「Gear VRの基本的な使い方、動画の撮り方、タッチパッドでUnityのオブジェクトを操作する方法」で紹介したものと同じ手順になるが、今回はGear VRで既存のUnityのコンテンツを動作させることが目的なので、前回と異なる点だけ記載する。併せてご参照いただきたい。

 また、前回は紹介しなかった、Gear VR用Unityコンテンツに音データを適用する方法も紹介する。

Gear VRで「UNITY-CHAN CNNDTY ROCK STAR LIVE」を見てみよう

 まず今回使う、ユニティちゃんのライブ動画を紹介しよう。これはGear VRでも無料でダウンロードが可能だ。

 「Gear VR」メニューを選択して表示される、各カテゴリの中の「Entertainment」の中に含まれている「UNITY-CHAN CANDY ROCK STAR LIVE」を選択して、タッチパッドをタップすると、ダウンロードの画面が表示されるので、ダウンロードする。

 ダウンロードすると、図1のようにホーム画面にも表示される。


図1 ホーム画面の「UNITY-CHAN CANDY ROCK STAR LIVE」を選択する

 「UNITY-CHAN CANDY ROCK STAR LIVE」の1カットのスクリーンショットが図2だ。


図2 「UNITY-CHAN CANDY ROCK STAR LIVE」のワンショット

 前回紹介した方法で録画した動画は、動画1のようになる。前回も触れたが、2016年12月現在、筆者の購入したGear VR端末では音声の録音は不可となっている。これは仕様なので仕方がないだろう。

動画1 Gear VRで見た「UNITY-CHAN CANDY ROCK STAR LIVE」動画

 これ以外にも「初音ミク」のライブも無料でダウンロードできるようになっているので、Gear VRを購入したら、「初音ミク」のライブもご覧になるといいだろう。大変に楽しく、心奪われてしまう作りになっている。

「ユニティちゃんライブステージ! -Candy Rock Star-」をGear VRで動かそう

 ここからは、「ユニティちゃんライブステージ! -Candy Rock Star-」のUnity用サンプルを取り込んで動かす方法を紹介するが、基本手順は前回記事を参照してほしい。

 なお今回のプロジェクト名は「VR_UnityRock」とし、画面は「2 by 3」のレイアウトを使用している。

ユニティちゃんのサンプルをダウンロード

 下記URLのページでライセンスに同意して、「ユニティちゃんライブステージ! -Candy Rock Star-」をダウンロードする(図3)。


図3 「ユニティちゃんライブステージ! -Candy Rock Star-」をダウンロードする

 「unitychan-crs-master.zip」を適当なフォルダに保存して解凍しておこう。解凍すると「unitychan-crs-master」というフォルダができるので、「unitychan-crs-master\unitychan-crs-master\Assets」内のファイル一式を選択して、UnityのProject内のAssetsフォルダ上にドラッグ&ドロップする(図4)。


図4 「unitychan-crs-master\unitychan-crs-master\Assets」内のファイル一式を選択して、Project内のAssetsフォルダ上にドラッグ&ドロップする

 この作業は、かなり時間を要するので、気長に待ってほしい。この作業が終わると、Project内が図5のようなフォルダ構成になるはずだ。


図5 「unitychan-crs-master\unitychan-crs-master\Assets」内のファイル一式を選択して、Project内のAssetsフォルダ上にドラッグ&ドロップした後のフォルダ構成

「oculussing_デバイスID名」ファイルのインポート時の注意点

 これで、連載第1回で保存しておいた「oculussing_デバイスID名」ファイルのインポートを行えるが、1つ注意点がある。

 前回では、Projectの「Assets」に「Plugins」→「Android」→「assets」フォルダを作成したが、今回は、「unitychan-crs-master\unitychan-crs-master\Assets」内のファイル一式を選択して、Project内のAssetsフォルダ取り込んでいるので、Pluginsフォルダは既に存在している。そのため、Pluginsフォルダを作成する必要はない。

 既にPluginsフォルダが存在する上に、再度Pluginsフォルダを作成すると、「Plugins1」というフォルダ名になる。このフォルダの中に「Android」→「assets」フォルダを作成してファイルを取り込んでも、エラーになるので、注意してほしい。

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