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既存のUnity用サンプルをカスタマイズしてGear VRに対応させるにはUnityで始めるVR/AR開発入門(3)(2/2 ページ)

HMDの中でも比較的扱いやすいGear VRで体験できるVR/ARコンテンツをUnityで開発する方法を紹介する連載。今回は、Unityが公開している無料サンプルをカスタマイズしてGear VRで動かす方法を解説する。

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音楽を追加する

 Projectの「Assets」→「Scene」と選択して、「Character Setup.unity」をクリックする。Scene画面とGame画面には図6のように表示される。


図6 ユニティちゃんのロックステージが開始された

 実行すると、ユニティちゃんの歌とダンスが開始されるが、音楽と歌が入っていないので、自分で追加してみよう。

 Unityメニューから「GameObject」→「Create Empty」と追加する。このGameObjectの名前をInspectorパネルで「Music」に変更しておく。

 次に「Add Component」から「Audio」→「Audio Source」と選択する。すると図7のような画面になる。


図7 Audio Sourceが追加された

 「Audio Clip」の右端隅にある「○に・」にアイコンをクリックして、「Select AudioClip」の画面から「Unite In The Sky(Full)」を指定する(図8)。


図8 Audio Clipを指定した

空(そら)とカメラの設定

 Gear VRでは360度見渡せるパノラマ表示になるので、空(そら)の設定もしておこう。

 Unity Asset Storeから「Sky5X One」をインポートし、Unityメニューの「Window」→「Lighting」と選択する。すると、「Lighting」の画面が表示される。「Environment Lighting」の「Skybox」の右端隅の「○に・」のアイコンをクリックして、「Select Material」の画面を表示して「sky5X2」を選択する(図9)。


図9 「sky5X2」を選択した

 次に、HierarchyからMain Cameraを選択して、Inspectorを表示する。「Camera」の「Clear Flags」が「Solid Color」になっているので、「Skybox」に変更しておく。この変更をしておかないと、空(そら)の設定をしても反映されないので、注意してほしい。

保存して実行

 ここでSceneを保存しておこう。Unityメニューの「File」→「Save Scene as」と選択して名前は何でも構わないので、保存しておこう。筆者は「ユニティちゃんロックステージ」という名前で保存しておいた。

 実際にGear VRで動かしたスクリーンショットが図10で、動画が動画2のようになる。


図10 Gear VRで動かしたスクリーンショット
動画2 ユニティちゃんが音楽に合わせて歌い踊る動画

 スクリーンショットも動画も、画面が結構きれいに撮れているが、実際にGear VRで見た場合はドットが粗く、画質はあまり良いとは言えない。しかし没入感をすごく感じることができる。また、動画2では画面のちらつきが見られるが、Gear VRで見た場合には、画面のちらつきは一切ないので安心してほしい。

次回からは、Gear VRでAR!

 今回でUnity+Gear VRのVRコンテンツを作る方法の解説は終わりだ。

 次回からは、ARのプログラミングを解説する。Vuforia 6のSDKを使ってARをGear VRで体験してみよう。お楽しみに。

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

著者プロフィール

薬師寺 国安(やくしじ くにやす) / 薬師寺国安事務所

薬師寺国安事務所代表。Visual Basicプログラミングと、マイクロソフト系の技術をテーマとした、書籍や記事の執筆を行う。

1950年生まれ。事務系のサラリーマンだった40歳から趣味でプログラミングを始め、1996年より独学でActiveXに取り組む。

1997年に薬師寺聖とコラボレーション・ユニット「PROJECT KySS」を結成。

2003年よりフリーになり、PROJECT KySSの活動に本格的に参加。.NETやRIAに関する書籍や記事を多数執筆する傍ら、受託案件のプログラミングも手掛ける。

Windows Phoneアプリ開発を経て、現在はWindowsストアアプリを多数公開中。

Microsoft MVP for Development Platforms - Client App Dev (Oct 2003-Sep 2012)。

Microsoft MVP for Development Platforms - Windows Phone Development(Oct 2012-Sep 2013)。

Microsoft MVP for Development Platforms - Client Development(Oct 2013-Sep 2014)。

Microsoft MVP for Development Platforms-Windows Platform Development (Oct 2014-Sep 2015)。


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