連載
【Oracle Database 12c】「FlexCluster」と「FlexASM」のインストール手順とトラブルシューティング:データベースサポート最前線の現場から(5)(1/2 ページ)
データベース管理システムの運用でトラブルが発生したらどうするか。データベースサポートスペシャリストが現場目線の解決Tipsをお届けします。今回は「Oracle Database 12c向け、FlexCluster/FlexASMのインストール手順とトラブル対策方法」を紹介します。
※本連載は、アシストのデータベースサポートスペシャリストによる「Database Support Blog」より、提供社の許可の下、一部修正して転載するものです。
FlexCluster/FlexASMの構築手順書
アシストでは、「Oracle Database 12c」の新機能である「Oracle FlexCluster(以下、FlexCluster)」と「Oracle FlexASM(以下、FlexASM)」の構築手順をまとめた資料を公開しています。資料では、検証環境としてVMwareで仮想環境を作成するところから解説しています。構築ステップは以下の通りです。
- VMware Playerのインストール手順
- Linuxインストールと設定手順
- Grid Infrastructure 12.1.0.1のインストール手順
- Oracle Database 12.1.0.1のインストール手順
- DBCA(Database Configuration Assistant)でデータベース作成
検証環境は以下の通りです。
検証環境
OS:Red Hat Linux 5.9 64bit
RDBMS:Oracle Database 12c(12.1.0.1.0 Enterprise Edition)
構成:4ノード Real Application Clusters環境(FlexCluster/FlexASM)
今回は、インストール時に発生する可能性があるエラーを幾つかピックアップし、その対処方法を紹介します。
ASMLibの構成に失敗した場合
ASMLibのcreatediskが以下のように失敗する場合があります。
[root@sapox1 rpm]# /usr/sbin/oracleasm createdisk DG_SDF /dev/sdf1 Writing disk header: done Instantiating disk: failed Clearing disk header: done [root@sapox1 rpm]#
対処方法
この場合は、oracleasmのサービスが起動しているかどうかを確認しましょう。手順は以下の通りです。
--oracleasmのサービス起動有無を確認 [root@sapox1 ~]# oracleasm status Checking if ASM is loaded: no Checking if /dev/oracleasm is mounted: no [root@sapox1 ~]# service oracleasm status Checking if ASM is loaded: no Checking if /dev/oracleasm is mounted: no --oracleasmのサービスを起動 [root@sapox1 ~]# service oracleasm start Initializing the Oracle ASMLib driver: [ OK ] Scanning the system for Oracle ASMLib disks: [ OK ] --oracleasmのサービス起動を確認 [root@sapox1 ~]# service oracleasm status Checking if ASM is loaded: yes Checking if /dev/oracleasm is mounted: yes --oracleasm creatediskを再実行 [root@sapox1 ~]# /usr/sbin/oracleasm createdisk DG_SDF /dev/sdf1 Writing disk header: done Instantiating disk: done
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 「新機能」「廃止機能」「サポート状況」から見たユーザーにとってのOracle Database 12c
Oracle Database導入を実施ならびに支援するサービスプロバイダという筆者の立場から、ユーザーにとっての新バージョンの意義を考えながら、新機能や廃止された機能などを紹介します。 - オラクルが確約した「クラウド6箇条」と「Database 12c R2」の気になるトコロ
米オラクルのラリー・エリソンCTOが、同社の年次イベントで今後のクラウド事業の行方を確約する「Oracle Cloud、6つの設計目標」を掲げました。同時に発表された基幹製品「Oracle Database 12c」の次期バージョンのポイントと共に、そこにどんな狙いがあるかを振り返ります。 - オラクルのエリソン会長、「Oracle Database」最新版や多数のクラウドイノベーションを発表
米オラクルのラリー・エリソン氏は「Oracle OpenWorld 2016」の開幕基調講演を行い、同社のクラウドコンピューティングプラットフォーム全般にわたる多くのイノベーションを披露した。 - 【Oracle Database】忘れていませんか? 「アラートログ調査」に必要な、たった3つのキホン
データベース管理システムの運用でトラブルが発生したらどうするか。データベースサポートスペシャリストが現場目線の解決Tipsをお届けします。今回は基本編として「アラートログの調査で押さえるべき3つのポイント」を解説します。【Oracle Database 12c対応版】 - Oracle運用の基本「ログ」を理解しよう
本連載では、Oracle Database運用の鍵となるトラブル対処法について紹介していきます。第1回、第2回では情報収集の要となるログについて見ていきます。ログの出力情報は10gと11gとでは大きく異なる点がありますので、それぞれについても確認しておきましょう。 - カーソル・エラーとオブジェクトの問題切り分け
Oracleデータベースの運用管理者は、突発的に直面するパフォーマンス障害にどうやって対処したらよいか。本連載は、非常に複雑なOracleのアーキテクチャに頭を悩ます管理者に向け、短時間で問題を切り分け、対処法を見つけるノウハウを紹介する。対象とするバージョンはOracle8から9iまでを基本とし、10gの情報は随時加えていく。(編集局) - IF文のネスト地獄から抜け出せるMERGE文