エンタープライズDB、PostgreSQL互換OSSデータベースの最新版「EDB Postgres Platform 2017」をリリース:他社DBMSとのデータ連係性を強化
エンタープライズDBが企業向けPostgreSQL互換データプラットフォーム「EDB Postgres Platform 2017」をリリース。EDB Postgres Advanced Serverでは、Oracle互換のキューイング機能を備えた他、Oracle DatabaseやSQL Serverとのデータ連携機能が強化された。
米エンタープライズDBは2017年2月21日、統合データプラットフォーム「EDB Postgres Platform 2017」を発売すると発表した。EDB Postgres Platform 2017は、DBMS(データベース管理システム)本体となるPostgreSQL互換のOSS(オープンソースソフトウェア)データベース「EDB Postgres Advanced Server」、データの複製/連携ツール「EDB Postgres Replication Server」、バックアップツール「EDB Postgres Backup and Recovery」を統合して提供される。
EDB Postgres Platform 2017の主な強化点は以下の通り。
EDB Postgres Advanced Serverはバージョン9.6になり、DBMSアドバンストキューイング機能「DBMS_AQ」を備えた。DBMS_AQはアプリケーション間で非同期にデータをやりとりするための機能で、具体的には、Oracle Databaseとのデータ互換性を確保できる。DBMS_AQによって、Oracle Databaseからの移行を容易にする他、Oracle DatabaseとEDB Postgres Advanced Serverの混在環境にも適用できるという。
その他、スケールアップ/スケールアウトに対応する拡張性、並列クエリ機能、サブプロシージャのネスト機能、Oracle Databaseと同様のパラレルヒント機能も新たに実装された。
データ連携ツールであるEDB Postgres Replication Serverはバージョン6.1となり、EDB Postgres Platform 2017に統合された。Oracle Database 12cやMicrosoft SQL Server 2012/2014とのデータ互換機能を備え、他社DBMSとのデータ連係性を高めている。また、地理的に離れた複数のスレーブサーバに対する同期性能も強化された。
バックアップツールのEDB Postgres Backup and Recoveryも、EDB Postgres Replication Serverと同様にEDB Postgres Platform 2017に統合された。今回のバージョン2.0では、新たに前回のバックアップ以降に変更されたデータのみをバックアップする、増分バックアップ機能が備わった。
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