PwCコンサルティングとグリッド、ドローンで収集したデータの解析サービスで協業:AIを活用し、高精度や自動化を実現
PwCコンサルティングとグリッドがドローンで収集したデータの解析サービスで協業を開始。AIを活用したデータ解析サービスに加え、解析データに基づいたビジネスコンサルティングサービスなども提供する。
PwCコンサルティングとグリッドは2017年3月2日、AI(Artificial Intelligence:人工知能)を活用し、ドローンの収集データを解析するサービスで協業を開始したと発表した。
同サービスでは、エネルギー、農業、公共インフラ分野を中心に、ドローンを活用するシステム設計や構築から、データ処理と分析、レポーティングやアクションプラン策定、その後ビジネス戦略コンサルティングまでを体系化して提供するもの。AIを活用することで、従来の人手による作業と比べて、高い精度で低コストにデータを解析できるという。
両社は協業体制を、(1)調査設計と戦略策定支援、(2)ドローンシステムコーディネーションとオペレーションデザイン、(3)データ処理とAIによる解析、(4)レポーティング、(5)業務最適化とビジネス戦略推進支援の5領域に分け、PwCコンサルティングは全領域、グリッドは(3)と(4)の領域を担当する。PwCコンサルティングはドローン分野での知見と戦略策定のノウハウを、グリッドはAIを駆使したデータ解析技術をそれぞれ出し合う。
具体的には、(1)では、顧客が直面している課題を調査して、ドローン活用時のビジネス戦略を立案する支援を行い、(2)では、顧客の課題や目的に応じてドローンシステムに必要なセンサーや機能を選定し、データ収集に向けた運用プロセスを設計する。
続いて(3)では、ドローンで収集したデータを、AIを活用して自動解析する他、異変のチェックや工程進捗(しんちょく)の自動管理、自動監視などを実施する。(4)では、AIを活用して収集データを可視化し、レポートとして仕上げる。これらのプロセスで、グリッドの技術を利用する。
最後の(5)は、データの解析結果に基づいて、以後の業務最適化やビジネス戦略立案といったコンサルティングサービスを提供する。
今後、他のエッジデバイスやシステムとも連携するIoT(Internet of Things)技術と組み合わせて、遅延、事故、故障を予測するサービスの展開も目指すという。
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