ドローン活用をビジネスへ組み込む「ドローン運用統合管理サービス」、日立システムズが開始:操縦/撮影から、クラウドへのデータ蓄積、業務システム連携まで
日立システムズは「ドローン運用統合管理サービス」の販売を開始する。ドローンの操縦や撮影の代行から、クラウドへのデータ保管/加工/分析、業種別データ活用まで、ドローン活用を軸にした運用と業務システムとの連携サービスを統合して提供する。
日立システムズは2016年9月13日、ドローンを活用して業務の効率化や業務革新を図りたい企業に向けて、「ドローン運用統合管理サービス」の提供を開始すると発表した。ドローンの操縦や撮影代行から、撮影した画像の加工、パブリッククラウドを活用したデータの保管/管理、分析/解析したデータを用いた業務システムとの連携までを一元的に支援する。
ドローンのビジネス活用においては、例えば「空撮して得られた3次元測量データと設計データの差分を計算し、最適な施工計画を立案する」といった例が既に建設業界などで進んでいる。ただし、空撮のための機材/運航管理から、撮影データを保管し、膨大な量のデータを分析して、業務アプリケーションと連携するまでの一連の流れを管理する運用システムの構築は、技術、設備、コスト、時間、人的リソースなど、さまざまな観点で容易ではないとされる。ドローン運用統合管理サービスは、こうしたドローンを軸にする一連のビジネス基盤を一貫してサポートするサービスに仕立てたという。
第一弾として、3次元測量データの活用などでニーズのある建設業向け、野積み保管している鉱物原料などの在庫量の計測を効率化したい鉱山/プラント向け、太陽光発電設備や各種電気設備の点検/管理を効率化したい電力・ガス会社向けの業種別サービスを開始。2017年度以降、事故や災害などの損害調査システムを中心とした金融/保険業向け、建造物の劣化調査など想定した社会インフラ業向け、山間部などへの宅配輸送の効率化を図る運輸/物流業向けといった業種別サービスの拡充も計画されている。
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