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IaaSクラウド上でWindows Server 2016のWindows Updateはハイリスク?山市良のうぃんどうず日記(105)(2/3 ページ)

本連載第96回「Windows UpdateとIaaSクラウドは忍耐が試される?」では、クラウド(Microsoft Azureなど)上の仮想マシンでWindows Updateやシャットダウンを行う場合の注意点(特に、Windows Server 2016)を取り上げましたが、2017年9月の定例更新で過去最大(筆者史上)の忍耐を強いられることになりました。本連載の過去記事と重複する部分もありますが、トラブルシューティングの参考になるかもしれないのでまとめました。

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またやってしまった! Azure仮想マシンのリセットで起動時に「chkdsk」が……

 これら3台のWindows Updateを正常化するために、まずは本連載第96回で紹介した「Windows 10/Windows Server 2016のWindows Update正常化テク(経験則)」を実施しました。その過程で行った再起動が完了しないことが何度かあり、仕方なくAzure仮想マシンをリセットするなどしていたところ、1台でまた起動時に「チェックディスク(chkdsk)」が走ってしまいました(画面3)。

画面3
画面3 Azure仮想マシンの起動時に「chkdsk」が始まる。ローカルコンソールに手が出ない(スキップできない)ので見守るしかない

 「更新プログラムを構成できませんでした、変更を元に戻しています」のエラーで失敗した2台は、「正常化テク(経験則)」に加えて、念のため以下の2つの“おまじない”を実施しました。1台は正常完了、もう1台はどちらのコマンドもエラーとなって完了しませんでした。

sfc /scannow
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth

 コマンドのエラーは取りあえず無視することにしましたが、KB4038782でまた同じことが発生するのは見たくないので、2017年8月末に「Microsoft Updateカタログ」でのみ提供された、オプションの累積的な更新プログラム「KB4039396(OSビルド14393.1670)」を先に試してみました(画面4)。

画面4
画面4 1つ前のオプションの累積的な更新プログラム「KB4039396(OSビルド14393.1670)」を先に試してみる

 すると、上記のコマンドが失敗した1台を含め、2台とも成功しビルド14393.1670に更新できました。続いて、Microsoft UpdateカタログからダウンロードしたKB4038782のインストーラー(.msu)を使ってインストールし、再起動したところ、ようやく最新のビルド14393.1715に更新することができました(画面5)。

画面5
画面5 OSビルド14393.1670まで更新できたので、いよいよ累積的な更新プログラム「KB4038782」を手動でインストール

 Windows Updateを実行しても、Windows Defenderの定義ファイルの更新のみでしたが、問題なく完了しているようです。なお、成功した理由がKB4039396の先入れにあったかどうかは、今となってはよく分かりません。

 ドメインコントローラーの1台(実は、chkdskが実行された仮想マシン)も、「正常化テク(経験則)」に上記の2つのコマンドを加えて(「DISM」コマンドの方は100%後にエラーを報告しましたが無視)、Microsoft UpdateカタログからダウンロードしたKB4038782のインストーラー(.msu)をインストールすることで、ようやく最新のビルドに更新されました。

 ただし、3台の仮想マシンを更新するために再起動する際、Azureポータルの「ブート診断」がスクリーンショットを表示してくれないことがありました。そのため、進捗状況は全く見えませんでした。Azureポータルの仮想マシンの「概要」ブレードに表示されるパフォーマンスグラフは、ある程度、ヒントになるかもしれません。クラシックデプロイモデルの仮想マシンの場合、Azureポータル(https://portal.azure.com)にはCPU使用率のグラフしか表示されないので、クラシックポータル(https://manage.windowsauzre.com)を使用するとよいでしょう(画面6)。なお、クラシックポータルでのAzure仮想マシンの管理は、2017年11月15日以降利用できなくなることが予告されています。

画面6
画面6 Azure仮想マシンのパフォーマンスグラフを眺めながら、更新プログラムのインストールの進捗状況を推し量る

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