Microsoft、「Cortana」エコシステムの拡大を発表:パートナーによるCortanaデバイス開発やレファレンスデザイン開発が進展
Microsoftは、パートナーによるCortana対応サーモスタットの開発やレファレンスデザイン開発の進展など、同社の音声AIアシスタント「Cortana」を中心としたエコシステムの拡大を発表した。
Microsoftは2018年1月9日(米国時間)、同社の音声AIアシスタント「Cortana」を中心としたエコシステムの拡大を発表した。
発表によると、Johnson Controls(JCI)が、Microsoftの「Cortana Devices SDK」を使ってCortana対応サーモスタット「GLAS」を開発した。GLASは、効率的で健康的な空間作りをサポートする小型サーモスタットで、Cortana対応により、スマートホームコントロール機能を音声で操作できる。
Cortana Devices SDKは、各種デバイスにCortanaを搭載するための開発キットで、Cortanaのキーワード検出エンジンや「スキル」、「Bing」のナレッジグラフ、あらかじめ統合された「Skype」および音楽再生といった機能を提供する。LinuxとWindows 10 IoT CoreのユニバーサルWindowsプラットフォーム(UWP)で、C/C++を利用できる。一連のシンプルなインタフェースに対して実装を行えば、後はCortana Devices SDKが、Cortanaをデバイスに統合するための全ての作業を行う。
またMicrosoftは、「Cortana Device Program」パートナーのAllwinner Technology、Synaptics、Tonly Electronics、Qualcommがそれぞれ取り組んでいる、新しいCortanaエクスペリエンスを提供するデバイスのレファレンスデザイン開発に協力していることも明らかにした。Synapticsは、同社のレファレンスデザインを利用した開発を促進するプログラムを発表。Qualcommも、レファレンスデザインプラットフォーム「Qualcomm Smart Audio Platform」を2018年前半に提供開始することを発表した。
Cortana Device Programパートナーのレファレンスデザインの概要は以下の通り。
Allwinner Technology
Allwinner Technologyの「R16 Quad Core IoT」ソリューションはCortanaとともに提供されており、同社のパートナーは音声対応IoTデバイスを開発できる。このレファレンスデザインはソフトウェアが統合されており、デバイスパートナーはサイクルタイムやオーバーヘッドを軽減したCortanaデバイスを提供できる。
Synaptics
消費者向けIoT、スマートスピーカー、PCなどのファーフィールド音声処理の業界リーダーであるSynapticsが提供する「CortanaおよびSkypeの動作認定済み」ソリューションは、開発から市場投入までの期間を大幅に短縮し、高品質のユーザーエクスペリエンスを提供するという。
Tonly Electronics
Tonly ElectronicsはMicrosoftと密接に協力し、Skypeのオーディオ要件を最適化したCortanaデバイスを設計、開発、製造している。
Qualcomm
QualcommとMicrosoftは、レファレンスデザインのQualcomm Smart Audio Platformと「Qualcomm Mesh Networking Platform」により、パートナーが、Cortanaの価値を搭載した「Mesh Networking」および「Smart Audio」製品を開発できるようにすることに力を入れている。
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