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横浜銀行が人工知能で新卒採用の書類を選考、教師データは過去のエントリーシート:新卒採用でAI活用
横浜銀行は、2019年度の新卒選考に人工知能を採用する。専門家が自己の経験に基づいて重要と感じ取る「暗黙知」や「感覚」を学習可能な、FRONTEOの人工知能エンジン「KIBIT」を活用する。
FRONTEOは2018年4月5日、同社の人工知能(AI)エンジン「KIBIT」が横浜銀行の新卒選考に採用されたと発表した。横浜銀行は、2019年度新卒採用のエントリーシート選考に活用する。
横浜銀行では、2017年から顧客との面談記録の分析にKIBITを利用してきた。これを新卒採用の選考にも拡大する。同行は、新卒採用の応募者をより客観的かつ適正に評価するためだとしている。
横浜銀行では、過去の新卒採用で提出されたエントリーシートの志望動機などの文章を教師データとしてKIBITに学習させて、2019年度新卒採用のエントリーシートを評価する。その評価が合格基準を満たす応募者を書類選考合格とし、面接などの選考を実施するとしている。実際にエントリーシート評価の実証実験を行ったところ、客観的で一貫性のある評価ができることを確認したという。
KIBITは、人工知能関連技術の「Landscaping」と行動情報科学を組み合わせてFRONTEOが独自に開発した人工知能エンジン。人間がキーワードなどで1件ごとにデータを検索するよりも、早く、高い精度で情報を抽出できる情報解析技術を備える。また専門家が自己の経験に基づいて重要と感じ取る「暗黙知」や「感覚」を学習する機能も備えている。文章からその意味を読み取り、人の暗黙知や感覚を学ぶことで、人に代わって判断や情報の選び方を再現するという。
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