メガネ型ウェアラブルデバイス「JINS MEME」などで執務中の集中度を計測――KDDIが実証実験
KDDIが、働き方改革に関する取り組みの一環として、メガネ型ウェアラブルデバイス「JINS MEME」や腕時計型バイタルモニタービーコン「MEDiTAG」を活用して、社員の集中度を計測する実証実験を開始。自席、自席以外の集中席、テレワークなど、執務環境の違いによる効果などを分析する。
KDDIは2018年4月9日、働き方変革に関する新たな試みとして、社員を対象にウェアラブルデバイスを活用して、執務環境の違いによる集中度を計測する実証実験を実施すると発表した。実施期間は、2018年4月から6月までの予定。
同社は、働き方変革の一環として業務環境の見直しに取り組んでおり、これまでに自席以外に集中して業務を行えるスペースとして、東京・飯田橋オフィス内の20階にあるカフェテリアをリニューアルして業務を行うための“集中席”を設けた他、約7000人の社員がテレワークを利用できる環境を整備している。
今回の実証実験では、同社の社員20人程度をモニターとして、オフィスの自席、20階カフェテリアの集中席、自宅(テレワーク)に加え、ジンズが手掛ける会員制ワークスペース「Think Lab(シンク ラボ)」で業務に当たり、それぞれの場所で集中度を計測する。
集中度の計測には、ジンズのメガネ型ウェアラブルデバイス「JINS MEME(ジンズ・ミーム)」と、ホシデンの腕時計型バイタルモニタービーコン「MEDiTAG(メディタグ)」を活用。JINS MEMEでは、瞬きや視線移動、体の動きをデータとして取得し、集中力計測アプリ「JINS MEME OFFICE」で集中力を測定。MEDiTAGでは、脈拍やストレス、行動記録などの生体情報を測定する。
これらのウェラブルデバイスから収集した集中力やリラックス度に関するデータを基に、執務環境の違いによる効果を分析する。また、モニターからの意見を集約、分析し、将来の働き方改革に向けた潜在的な課題を抽出するという。
同社では、検証結果を、飯田橋オフィス20階カフェテリアの改善や、12階、29階のカフェテリアのリニューアル時などに活用する予定としている。
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