複雑怪奇? Windows 10の大型更新とサポート期間を整理する:Windows 10 The Latest
Windows 10では従来のWindows OSと異なり、年2回、大型アップデートの提供が行われるようになった。それに伴い、サポート期間もバージョンごとに設定されるなどの変更が行われており、かなり複雑なものとなっている。本稿では、アップデートの提供タイミングならびにそのサポート期間などを整理する。
Windows 10のアップデート提供のタイミングはどうなっているの?
Windows 10では、従来のWindows OSのように年単位でのメジャーバージョンアップの開発をやめ、月単位でのアップデート(更新)を行うようになった。そのため、サポート期間などにも大きな変更が加わり、非常に分かりにくいものとなってしまった。そこで、本稿ではアップデートがどのようなタイミングで提供されるのか、そのバージョンのサポート期間がどのようになっているのかを整理する。
このアップデートには、大きく以下の3つある。
アップデート名 | 提供タイミング |
---|---|
Feature Update | 新しい機能を追加。年2回、4月と10月に配布 |
Quality Update | 新しい機能を含まない。毎月配布 |
Security Update | セキュリティ関連。臨時に行われることがある |
アップデート名と提供タイミング |
すでに「Feature Update」は、最初のRTMを含めると6回配布されている。Windows 10では、各Feature Updateにより機能が違うため、これをバージョン番号(Ver.)で区別する。
配布日 | バージョン | ビルド | コード名 | アップデート名称 | 概要 |
---|---|---|---|---|---|
2015/07/29 | (1507) | 10240 | Threshold(TH1) | RTM | 最初のWindows 10 |
2015/11/12 | 1511 | 10586 | Threshold2(TH2) | November Update | 最初のアップデート |
2016/08/02 | 1607 | 14393 | Redstone1(RS1) | Anniversary Update | 新シリーズ。Pen、コルタナ強化。Windows Hello |
2017/04/11 | 1703 | 15063 | Redstone2(RS2) | Creators Update | 3D、MR対応。ここから年2回のアップデート |
2017/10/17 | 1709 | 16299 | Redstone3(RS3) | Fall Creators Update | Fluent Design。OneDrive OnDemand。マイ連絡先 |
2018/04/30 | 1803 | 17134 | Redstone4(RS4) | April 2018 Update | Windows Timeline、近距離共有、診断データ |
2018/10 | 1809 | 176xx | Redstone5(RS5) | − | Sets(仮)。Redstoneシリーズの最後 |
2019/04 | 1903 | 18xxx | 新しいコード名 | − | 新シリーズ。LTSCエディションが出る |
これまで提供されたFeature Update |
このバージョン番号には、Feature Updateの開発が完了した年、月を組み合せている。例えば、2017年10月に配布が始まった「Fall Creators Update」は、2017年9月に開発が完了したため「Ver.1709」となる。このときのFeature Updateで、Windows 10に「マイ連絡先」が追加された。この機能は、Ver.1709以前(例えばVer.1703)には存在しない。また、Ver.1803でマイ連絡先の機能が改良されている。
このバージョンは、毎月配布されるQuality Updateにより変わっていくため、その状態を「OSビルド」として記述する。OSビルドは、元になるWindows 10のビルド番号とQuality Updateによる番号をピリオドでつないで表現されている。
ビルド番号とは、Windows 10の開発時に毎日作られるイメージに連番で付けられる番号である。なおFeature Updateは、特定のビルド番号を持つ。
Quality Updateは、マイクロソフト社内で細かいアップデートを繰り返してきたものを、1カ月分まとめて配布するものだ。このため、小数点以下の数字は飛び飛びになる。
このようなOSビルドを持つWindows 10は、Windows Insider ProgramのInsider Preview版などとして配布されることがある。また、一般配布される場合には、Quality Updateが適用されたものになることがある。
2018年4月のWindows10 Ver.1709のOSビルドは「16299.309」である。16299がVer.1709の完成時のビルド番号だ。このOSビルドは、WinVer.exeで表示することができる。
[Windowsのバージョン情報]画面
[Windows]+[R]キーで[ファイル名を指定して実行]ダイアログを開き、「winver」と入力して[Enter]キーを押すと、この画面が開く。この画面を見ると、Windows 10のバージョンとビルド番号が分かる。
Windows 10で変更になったサービスモデルって?
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