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ブロッキングすべきか、別の道を選ぶべきか?セキュリティクラスタ まとめのまとめ 2018年4月版(2/3 ページ)

2018年4月のセキュリティクラスタは「漫画村」「Wizard Bible」「Drupalgeddon2」に話題が集まりました。著作権を侵害するサイトのブロッキングに対し、大きく2つの意見が対立しました。メールマガジンWizard Bibleでは、表現の自由と犯罪につながりかねない情報の公開について、公権力が押し切る形になりました。Drupal CMSの脆弱(ぜいじゃく)性では、リモートからOSのコマンドを操作できることが実証されてしまいました。

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「Wizard Bible」圧力により閉鎖させられる

 老舗オンラインマガジン「Wizard Bible」は、15年以上にわたってサイバーセキュリティやアンダーグラウンドの情報を掲載してきました。ところが、アーカイブを掲載していたサイトを閉鎖するという報告が突然ありました。

 当初、伏せ字だらけの報告で状況が理解できませんでしたが、後に警察と検察に閉鎖を迫られたことが明らかになります。編者のipusironさんへは警察の捜査が入り、押収されていたPCは戻ってきたようです。

 これまで特に問題になったことはなかったようです。2017年になって何が問題となったのか、と疑問を持った読者は少なくありませんでした。ある事件で逮捕された高校生がかつて寄稿していたことが原因かもしれないとのことですが、何に問題があるのか分からないような内容で、不思議がる読者も多くいました。さらに該当する記事だけを削除するという対応に納得しない検察の姿勢をいぶかしむ人もいました。

 セキュリティに関する日本語での貴重な情報も多く掲載されていたため、これからセキュリティについて学びたい人は、どこで情報を得ればいいのかという意見、同じような情報を持っていると逮捕されてしまうのではないかという不安、検閲ではないかという意見もありました。

 Wizard Bibleのオンラインマガジンが発行される頻度は最近下がっていました。そのためか、セキュリティに携わるようになった人でも知らなかった場合があり、閉鎖のニュースで逆に存在を知りダウンロードした人も少なくなかったようです。警察、検察は存在を消したかった、それにもかかわらず逆に目立つことになり、まさに「ストライサンド効果」だとツイートされていました。

 そして予告通り4月22日に本当に閉鎖されてしまいました。現在はコピーサイトが公開されており、しばらくは内容を閲覧できそうです。

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