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偽のデートプロフィールを検知するAIアルゴリズムを開発、英大学など1%程度と低い誤認率を実現

英国の大学を中心とした共同プロジェクトが、オンラインデートサービスの「ロマンス詐欺」に使われる偽プロフィールを検知するAIアルゴリズムを開発した。

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 英国のブリストル大学とユニバーシティカレッジロンドン(UCL)、キングスカレッジロンドン、カーディフ大学などの研究者が共同研究を行い、「ロマンス詐欺」防止用のAIアルゴリズムを開発した。

 AIアルゴリズムは、オンラインデートサービスに提出されたプロフィールのうち、どれが偽物なのかを理解するという。オンライン詐欺対策を目的とした広範なプロジェクトの一環として開発されたものだ。

 プロフィールに含まれる属性情報内の不審な兆候や、画像、自己紹介を自動的にチェックし、個々のプロフィールが偽物である可能性を判定する。

 ロンドン市警の統計によると、英国では2017年に、デートWebサイトやデートアプリのユーザーを狙った詐欺で3000人以上が被害に遭った。被害総額は4100万ポンド(約60億円)に達し、1人当たり平均では1万1500ポンド(約160万円)となった。

2〜3年以内に実用化を目指す

 ブリストル大学のアウェイス・ラシッド教授は次のように述べている。

 「サイバー犯罪による損失が拡大しており、『犯罪者がオンラインでどのように被害者に関わるか』『インテリジェントデータ分析やAI技術は、サイバー犯罪者の傾向や手口を解明するのに役立つか』を理解することが重要になっている」

 「ロマンス詐欺は、大規模な金銭的損失につながるだけでなく、感情的なトラウマやストレスも引き起こす。われわれの研究は、『詐欺に使われるデートプロフィールには際立った特徴があり、そのため高い精度で自動的に検知できる』ことを示している。これは、被害者をだます第一歩となる偽プロフィールをいち早く検知し、削除できる可能性があるということだ」

 さらに同氏は、「もちろん、われわれは、こうした自動化技術が100%正確ではないことを念頭に置く必要がある。これらの技術は、人間が行うチェックや対策をあくまで補完するものだ。それでも、偽プロフィールを検知するこうした取り組みは、ロマンス詐欺との戦いに新たなツールをもたらす」と説明する。

 開発したアルゴリズムをテストしたところ、正当なプロフィールを偽物と認識した誤認率は1%程度と非常に低かった。研究チームは現在、このアルゴリズムをさらに改良し、2〜3年以内にデートサービスに導入されて、偽プロフィールの排除に貢献することを目指している。

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