Microsoft、「Visual Studio 2019 バージョン16.2」の一般提供を開始:テストエクスプローラーなどが進化
Microsoftは2019年4月初めにリリースした「Visual Studio 2019」のマイナーアップデート版「Visual Studio 2019 バージョン16.2」の一般提供を開始した。テストエクスプローラーを改善した他、.NET開発者向けの機能を拡充した。
Microsoftは2019年7月24日(米国時間)、統合開発環境(IDE)の最新版「Visual Studio 2019 バージョン16.2」の一般提供を開始した。併せて、同16.3のPreview 1を公開している。
Visual Studio 2019 バージョン16.2の主な機能強化点は次の通り。
テストエクスプローラーのUIを改善
「テストエクスプローラー」では、幾つかのUIを改善した。大規模テストセットの処理を改善した他、フィルタリングを実行しやすくした。コマンドを見つけやすくなり、プレイリストが複数のタブで表示可能になった。カラムのカスタマイズにより、テスト情報の表示を微調整できるようになった。
.NET開発者の生産性を高める
新しい「Microsoft Edge Insider」ブラウザでJavaScriptをデバッグできるようになった。このブラウザはVisual StudioのASP.NETとASP.NET Coreプロジェクト向けのものだ。
この機能を使うには、Edge Insiderブラウザをインストールし、JavaScriptアプリケーションにブレークポイントを設定後、デバッグセッションを開始すればよい。
.NET開発者の生産性向上につながる各種の機能改良も加わった。例えば、usingの並べ替えコマンドを、usingの削除コマンドと分離し、[編集]−[IntelliSense]メニューから使えるようにした。この他、switchステートメントをswitch式に変換できるようになった。さらにクイックアクションメニューから変数のパラメーターを生成できるようになった。
Webアプリケーションでリアルタイムコミュニケーションを実行する際には、「Azure SignalR」サービスを作成、構成する作業が快適に行えるようになった。
C++関連も機能強化
C++関連の変更点としては、MSBuildプロジェクトのClang/LLVMサポート、Windows Subsystem for Linuxの差分ビルド、CMakeプロジェクトでvcpkgを使って、不足しているパッケージをインストールできるクイックアクションなどがある。
C++リンカのスループットが向上したことにより、繰り返しビルド時間がほとんどの場合、大幅に短くなった。これは全てのコードベースの改善につながりそうだ。C++チームの測定では、「/debug:fast」と「/incremental」では約2倍の高速化、「debug:full」では通常、3〜6倍以上の高速化を実現した。
ユーザビリティを改善
Visual Studioでツールバーの非表示を選択すると、縦方向のスペースがより広くなる。全てのツールバーを非表示にすると、「Live Share」「Feedback」「Badge」アイコンが最上部に移動する。
再度ツールバーを表示するには、[表示]−[ツールバー]メニューで目的のツールバーを選択する。
また、[ツール]−[オプション]−[環境]−[プレビュー機能]で一連のプレビュー機能にアクセスできる。
16.3 Preview 1では検索機能を改善
Visual Studio 2019 バージョン16.3 Preview 1では、.NET Core 3.0 Previewを追加した。この他、スタートウィンドウに検索ボックスを追加しており、最近利用したプロジェクトやソリューション、フォルダなどを検索できるようになった。
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