IoT電球を使って高齢者の日常生活に異常がないかどうかを検知:高齢者の活動を検知
NTTレゾナントとユニマットRCは、高齢者の自宅に設置したIoT電球の点灯情報から高齢者の行動パターンの変化を求め、AIによって高齢者の日常生活機能の低下リスクを推定する「でんきゅうAIレポート」を共同開発した。
NTTレゾナントとユニマット リタイアメント・コミュニティ(ユニマットRC)は2020年12月8日、「でんきゅうAIレポート」を共同開発したと発表した。NTTレゾナントのIoT(Internet of Things)を活用した高齢者見守りサービス「goo of thingsでんきゅう」の新機能として提供する。
でんきゅうAIレポートは、高齢者宅に設置したIoT電球の点灯情報から高齢者の行動パターンの変化を求め、AI(人工知能)によって高齢者の日常生活機能の低下リスクを推定するサービス。「要注意」と「特に異常なし」の2段階で日常生活機能の低下レベルを判定する。高齢者を見守る家族には、専用アプリケーションで通知する。
NTTグループのAI技術を活用
でんきゅうAIレポートでは、NTTグループのAI技術を活用した。認知症診断の有無を含むgoo of thingsでんきゅうの利用者情報と、この利用者情報とひも付けたgoo of thingsでんきゅうの電球点灯情報を学習させた。その際、NTTグループ独自のデータ分析自動化技術「RakuDA」で解析して、学習モデルを作成した。
goo of thingsでんきゅう専用IoT電球の価格は9800円(税別、以下同)。でんきゅうAIレポートの利用料金は、月額980円。まずは、ユニマットRCの介護サービス利用者と一部の介護・不動産事業者に限り、2020年12月中に一般ユーザーに向けた販売も開始する。
NTTレゾナントとユニマットRCは、でんきゅうAIレポートの実証実験を2021年に実施する予定だ。日常生活機能の低下を推定する機能に加え、日常生活機能低下の推定とその改善に向けたアドバイスなどを提示する機能の開発を目指すとしている。
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