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「Visual Studio Code」の「September 2021」リリース(バージョン1.61)が公開新しいグループを作成せずにエディタを分割できる

Microsoftはクロスプラットフォームエディタ「Visual Studio Code」の最新版「September 2021」リリース(バージョン1.61)を公開した。ワークベンチやエディタ、ターミナル、ノートブックなどの機能が強化されている。新しいグループを作成せずにエディタを分割でき、エディタグループをロックしやすい。

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 Microsoftは2021年10月7日(米国時間)、WindowsやLinux、macOSに対応するクロスプラットフォームのエディタ「Visual Studio Code」(以下、VS Code)の最新版「September 2021」リリース(バージョン1.61)を公開した。

 VS Codeバージョン1.61では、ワークベンチやエディタ、ターミナル、ノートブックなどの機能やドキュメントが追加、改善されている。

新しいグループを作成せずにエディタを分割

 2つ目のエディタグループを作らずにエディタを分割できるようになった。同じファイルに対して2つのエディタを並べて作業することが可能だ。今回追加された「Split in Group」コマンドを利用する。コマンドを実行するには[Ctrl]+[K]キーに続いて、[Ctrl]+[Shift]+[\]キーを押す。

 次の図のように、「Toggle Layout」ボタンを使って、垂直分割と水平分割のレイアウトを切り替えることもできる。


「Split in Group」コマンドでエディタを分割しているところ(出典:Microsoft、クリックで再生)

 新しい「workbench.editor.splitInGroupLayout」設定を使うと、事前にSplit in Groupコマンドによる分割レイアウトとして水平分割と垂直分割のいずれかを指定できる。

エディタグループをロック

 VS Codeの「August 2021」リリース(バージョン1.60)で実験的機能として導入された、エディタグループをロックする機能が正式版となった。新しい「workbench.editor.autoLockGroups」設定により、エディタを開く際にグループを自動的にロックするエディタの種類を簡単に選択できるようになった。


エディタグループの自動ロックを設定したところ(出典:Microsoft

 この機能により、ロックされたグループのアクティブエディタ(例えば、ターミナルなど)を、別のエディタが開いて隠してしまうという不便な状況が生じにくくなる。

削除されたファイルや読み取り専用ファイルをタブで明示

 開いているエディタが読み取り専用の場合や、関連リソースがディスクから削除されている場合、次のようにタブで示すようになった。

・リソースが削除されているエディタ
 タブのラベルが赤で表示され、取り消し線が引かれる。

・リソースが読み取り専用のエディタ
 タブにラベルとロックアイコンが表示される。


読み取り専用と削除を示すタブ(出典:Microsoft

ブラケットペアをガイドする

 ブラケット(かっこ)ペアを示す基本的な垂直ガイドが表示されるようになった。ブラケットペアのガイドは、ブラケットペアの色分け機能と同じ色(同じアルゴリズム)を使用している。

 インデントガイドと同様に、アクテイブなブラケットペアのガイドを強調表示する。


エディタに表示されるブラケットペアガイド(出典:Microsoft

 「editor.guides.bracketPairs」設定を用いて、ブラケットペアのガイドを有効にできる(既定では無効)。

ターミナルの幅や高さを設定

 ターミナルのサイズを静的に設定できるようになった。「Terminal: Set Fixed Dimensions」コマンド(workbench.action.terminal.setDimensions)を使う。

 このコマンドを入力すると、希望する幅や高さの入力を促すプロンプトが表示される。


ターミナルの幅を入力するためのプロンプト(出典:Microsoft

Jupyter Notebookで目次にアクセス

 Jupyter Notebookの目次にアクセスできるようになった。「Jupyter: Show Table of Contents」コマンドを使う。この機能は、ノートブックツールバーのアイコンからも利用できる。

 VS Code内の全てのノートブックで利用でき、ファイルエクスプローラーのアウトラインビューでアクセスできる。


Jupyter Notebookの目次にアクセスしているところ(出典:Microsoft、クリックで再生)

Jupyter Notebookのフルデバッグに対応

 VS Codeは今回、Jupyter Notebookのフルデバッグをサポートした。この機能を試すには、「ipykernel v6+」をインストールする。その後、カーネルとして選択しておき、ブレークポイントを設定し、「Debug Cell」コマンドを選択すればよい。


Jupyter Notebookをデバッグしているところ(出典:Microsoft、クリックで再生)

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