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2021年のDBMS市場――成長が続くオープンソースDBMS:Gartner Insights Pickup(269)
Gartnerのデータベース管理システムチームには、よく「オープンソースDBMS(OSDBMS)を検討すべきか」という質問がある。今回は、OSDBMSの進化と市場価値について考えてみよう。
ガートナーの米国本社発のオフィシャルサイト「Smarter with Gartner」と、ガートナー アナリストらのブログサイト「Gartner Blog Network」から、@IT編集部が独自の視点で“読むべき記事”をピックアップして翻訳。グローバルのITトレンドを先取りし「今、何が起きているのか、起きようとしているのか」を展望する。
Gartnerのデータベース管理システム(DBMS)チームに非常によく寄せられる問い合わせの1つは、簡単に言えば、「オープンソースDBMS(OSDBMS)を検討すべきか」というものだ。
過去2年間のチームへの問い合わせのうち、ユーザー企業からのオープンソースについての問い合わせは全体の3.6%を占めた。私たちはいつもこう答える。「はい、検討すべきです。ただし条件があります。商業的にサポートされていることと、要求通りのパフォーマンスを発揮できるかをPoC(概念実証)でテストし、要件を満たすかどうかを確認できることです」
だが、OSDBMSについて問い合わせて来るのは、ユーザー企業だけではない。投資家は、OSDBMSが商業的に存続が可能かどうかを知りたがっており、新しい機会を探っているベンダーはしばしば、オープンソースを新製品の基盤に据えようと考える。理由は違うものの、彼らは「OSDBMSは商業的に重要な、興味を持つべき市場なのか」という同じ疑問を持っている。
OSDBMSは、市場の一大勢力ではなさそうに見える。だが、具体的な数字は把握しにくいものの、大きなお金が動く分野となっている
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