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危険なVPNを利用し続ける企業の言い訳は? Zscalerがレポートを公開「2022年版VPNリスクレポート(日本語版)」

Zscalerは、年次レポート「2022年版VPNリスクレポート(日本語版)」を発表した。VPN接続を標的としたサイバー攻撃が増加しており、大企業ではゼロトラストセキュリティアーキテクチャの導入が重要だとしている。

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 Zscalerは2022年10月4日、年次レポート「2022年版VPNリスクレポート(日本語版)」を発表した。同レポートは、世界展開する北米の企業に勤務するIT専門家を対象に実施した調査の結果をまとめたもので、351人から有効回答を得た。

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ZscalerのWebページから引用

企業の68%が「ゼロトラスト施策が加速している」と回答

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策として業種を問わずテレワークが増加したことで、VPN(Virtual Private Network)ユーザーを標的としたサイバー攻撃が急増していると、Zscalerは指摘している。レポートによると「自社のVPN機器を狙った攻撃が過去1年間で増加した」と回答した割合は44%に上った。

 Zscalerは、マルウェアなどサイバー攻撃の対象になっていると知りながらも、大多数の企業がVPNを使い続けている理由として「従来のネットワークセキュリティアーキテクチャが根強く定着している企業のデータセンターに、新しいアーキテクチャを導入することが困難なこと」を挙げる。

 一方で、企業のゼロトラストセキュリティへの移行は徐々に進んでいるとZscalerはいう。レポートによると調査対象企業の78%が「今後はハイブリッドワークになる」と回答しており、既にテレワークやハイブリッドワークといった働き方に移行した企業の68%が「ゼロトラスト施策が加速している」と回答した。

 ZscalerのDeepen Desai氏(グローバルCISO<最高情報セキュリティ責任者>)は、「VPNの脆弱(ぜいじゃく)性を悪用されると、脅威の水平移動、データの流出といった被害を受ける可能性が高い。ゼロトラストセキュリティであればユーザーとアプリケーションの間をセグメント化することで水平移動を阻止し、攻撃対象領域を最小限に抑えることが可能だ。進化するサイバー攻撃の情勢を踏まえたセキュリティ対策として、企業はゼロトラストセキュリティの導入を進めるべきだ」と述べている。

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