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学ぶ意志と教育へのサポートがあったからこそ今の私があるGo AbekawaのGo Global!〜Khine Zar Thwe(後)(2/2 ページ)

グローバルに活躍するエンジニアを紹介する本連載。前回に引き続きAiritechのKhine Zar Thwe(カイザー・トウエ)さんにお話を伺う。マネジャーとして最初の仕事は中国、ミャンマー、ベトナム、日本という多国籍のメンバーと日本語でやりとりすることだった?

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次世代に教育の機会を提供したい

阿部川 そういえばカイザーさんは、「Women in AI」(以下、WAI)のミャンマー大使を務められているとか。WAIは女性のリーダーや経営者を増やしたり、社会問題を解決したりすることを目的にする世界的な組織なんですよね。

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Women in AIのWebページから引用

カイザーさん はい。「Machine Learning Tokyo」というイベントでWAIの活動を知り、WAIの日本支部設立をボランティアとして支援しています。2020年は全てのイベントがオンラインでの実施になりましたので、その間にミャンマーでの活動を立ち上げようと思い、本部と掛け合って2021年1月にミャンマー支部を立ち上げました。だから私が初代のミャンマー大使になりますね。

阿部川 2021年のイベントはフィジカルに開催できたのですか、オンラインのままですか。

カイザーさん 2021年もオンラインのままでした。でも多くのイベントを実施できました。おかげで、世界の多くの女性エンジニアたちに、WAIのミャンマー支部やコミュニティーの活動を知ってもらうことができたと思います。

 最初は5人程度だったボランティアも、現在は100人以上になりました。2022年は大使の仕事は他の女性に受け継いでもらいましたが、ボランティアとしての活動は従来通り続けています。2023年ぐらいにはフィジカルでイベント開催したいとは思います。ただご承知のような政治情勢ですから、慎重に判断しなければならないですね。

編集鈴木 WAI以外にも、教育の機会に恵まれない子どもたちを支援する「Thingaha」の活動もされていますよね。とても精力的に活動されていると思うのですが、その原動力は何でしょうか。

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ThingahaのWebページから引用

カイザーさん 私は小さな町で育ちましたが、学びたいと思う気持ちと家族の助けもあり、大学に進学できました。学ぶ意志と教育へのサポートがあったからこそ今の私があるわけです。だから、学ぶ気持ちがあるのにサポートが不足していて進学できない子どもたちを助けてあげたい。それが活動の原動力(モチベーション)になっています。

 WAIは大きなコミュニティーであり、ジェンダーに対しても平等です。女性エンジニアに対してさまざまな教育プログラムを実施しています。ミャンマー支部では活動のほとんどが教育プログラムの提供になっています。学生にも無料の教育プログラムを提供しているので、私が子どものころにあればよかったなあと思います。

阿部川 最後に将来のことをお伺いします。ずっと日本に住み続ける予定ですか。

カイザーさん ああ、それは今一番難しい質問です。コロナ禍前、あるいはクーデター前のミャンマーであれば、「日本で10年くらい仕事をして故郷に帰ります」と迷いなく言えたかもしれません。しかし2019年以降、全てが変わってしまいました。

 さらに、私はエンジニアとして来日し、エンジニアとして仕事をし、女性エンジニアを支援する活動も行ってきましたが、ここにきてマネジメント能力も要求されるようになりました。現在それができているとは思いませんし、スキルを得るために毎日ベストを尽くして戦っています。この先10年は、今までのスキルに加えてプロジェクトマネジメントの能力も身に付けたいし、母親にもなりたいです。

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インタビューを終えて Go’s thinking aloud

 多くの方々にインタビューする機会を得ているが、同じ人は一人としていない。それは話し方も同様で、口調、物腰、声の出し方、選ぶ単語など、皆それぞれの個性が出る。

 「早口」の人は多い。頭の中にあることをとにかく全部話したくて、思考に口がついてこないことがもどかしく、結局早口になる。「考え考え」ゆっくりと話す人もいる。自分の思考が間違いなく伝わっているか、こちらの顔色を見ながら、話してくれる。

 そんな中で「パワー」を感じさせる人がいる。伝えたいことへの情熱が、話し方に現れるタイプだ。早口とも違うし、考えながら話すのとも違う。伝えたいことを、しつこいくらいに表現を変えて伝えようとする。

 カイザーさんは間違いなくこのタイプだった。その情熱や行動のモチベーションは、自分ではなく他者に、コミュニティーや祖国に向かう。純粋に、自己が他者に貢献する。思えばそれこそが、教育の原点ではなかったか。そんな思いを多くの人に提供したいのだと思う。自己から発した正しい思いは、限りなく他者に向かっていく。

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