「わたしの取扱説明書」で、弱みを見える化してみたら……:仕事が「つまんない」ままでいいの?(94)(1/3 ページ)
「弱みを見せてはいけない」「弱みは克服するものだ」――このような考えも一理あります。でも、弱みを克服するよりも強みを生かした方が、才能が生かせて楽に生きられるのかもしれません。
皆さんは自分の「弱み」をさらけ出すこと、できますか? 結構難しいですよね。
エンジニアの仕事だったら、コードを書くことは得意だけれど、自分の意見を主張することが苦手、とか。
ビジネスの世界、あるいは社会人の世界では、「何でも万能にできなければいけない」みたいなイメージがどこかにあるから、なかなか自分の弱みを見せられませんよね。
また、ビジネスの世界では競争だったり評価だったりもあるから、弱みはなかなか見せられないし、見せようものなら、評価が下がったり「甘いこと言ってんじゃねぇよ」なんて言われてしまいがちです。
それだけに、弱みはできるだけ見せないようにしてごまかす……なんてことが一般的なのではないかなぁと思います。
ボクも、いままではそういうところが多分にあったのですが、実は最近、弱みをいえるようになってきました。いや、むしろ積極的に伝えているかもしれません。
苦手なことを得意なフリしてがんばっているよりも無理がなくなってきましたし、苦手なことをさらけ出した方が、むしろ協力してくれる人が現れる……そんな感覚があります。
積極的でも、行動的でもないボク
ボクは、人を巻き込むのが苦手です。それほど積極的でもないし、ガンガン行動していくタイプでもありません。また、人にお願いをするのが苦手なので、「今度○○やるんだけど、どう? っていうか、来るよね?」みたいに、強めに言うこともできません。がんばって言えたとして、「今度○○をやるんだけど、もし気が向いたら来てくださいね。無理はしなくていいですよ」ぐらい。何ていうんだろう、断られるのが怖いんでしょうね(笑)。あと、自分が押し売りされるのが苦手なので、そういう言い方になってしまいます。
「あぁ、弱みは見せてもいいんだ」と思った出来事
もちろん、がんばって、努力をして、ガツガツいこうと思えば、いけなくはないのかもしれません。でも、生涯続けることは恐らく不可能。というより、自分にウソをつき続けるのがツライ。
「それならば、いっそのこと諦めてしまおう……」
そんなふうに思えればいいのですが、そう簡単にはいきません。
そんなボクが、「あぁ、弱みは見せてもいいんだ」と思える出来事がありました。
先日、ボクが複業しているサイボウズのチームメンバー9人で、「わたしの取扱説明書」を書いて共有する会をやりました。
「わたしの取扱説明書」は、自分の強みや弱み、性格的な特徴など「私はこういう人ですよ」という説明を書いて、みんなで共有するものです。もちろん、弱みを見せるのはちょっと勇気が必要でしたが、他のみんなも同じ条件なので、もう全部さらけ出すつもりで書きました。
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