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2022年に躍進したWeb技術とは? Q-Successが17分野を調査CMS、サーバサイドプログラミング言語、JavaScriptライブラリなど

Q-Successは17種類のWeb技術について、2023年1月1日と2022年1月1日の使用Webサイト数を比較し、最も増加数が大きかった上位3つの技術を「Web Technologies of the Year 2022」として発表した。

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 ソフトウェア品質管理コンサルティングやインターネットベースの各種サービスを手掛けるQ-Successは2023年1月3日(米国時間)、さまざまなWeb技術について、2023年1月1日と2022年1月1日の使用Webサイト数を比較し、最も増加数が大きかった上位3つの技術を「Web Technologies of the Year 2022」として発表した。

 「Web Technologies of the Year」は、同社のWeb技術調査サービス「W3Techs - World Wide Web Technology Surveys」の一環として毎年結果が発表されている。

 同サービスの調査対象は、Webサイトのコンテンツ分析とサイト間のリンク構造に基づいて、「何らかの意味のあるコンテンツや機能を備えている」と見なした数百万のサイトだ(Q-Successはこれらのサイトを「relevant websites」と定義している)。既定のWebサーバページしか表示しないサイトなど、有用なコンテンツを持たないサイトや、他のサイトとコンテンツが重複しているサイトは、調査対象から除外しているという。

 Web Technologies of the Year 2022の主な内容は次の通り。

コンテンツ管理システム(CMS)

  1. Wix
  2. PrestaShop
  3. Squarespace

 「Wix」の使用サイト数は、1年で調査対象サイト全体の1.9%から2.4%に上昇し、他のどのCMSよりも急速に成長した。「WordPress」は過去12年間、このカテゴリーで使用サイトの年間増加数で首位を占めたが、市場シェア(CMS使用サイトにおける使用率)が60%を大きく超え、さらなる成長は難しくなった。2位の「PrestaShop」の調査対象サイトでの使用率は、1年前の0.4%から0.7%に上昇した。3位の「Squarespace」も、ホスト型CMSの人気の高まりを示す一例だ。

 2023年1月における調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、WordPress(43.1%)、「Shopify」(3.8%)、Wix。

サーバサイドプログラミング言語

  1. Java
  2. Scala
  3. 静的ファイル

 「Java」が2015年以来の首位となった。Javaと2位の「Scala」は、Web開発にも影響を与える汎用(はんよう)的な言語だ。Q-Successは、静的サイトを3位とした理由について、静的サイトが読み込まれたときにどの言語も実行されないことが、重要なデータポイントのためだと説明している。

 調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、PHP(77.8%)、ASP.NET(7.3%)、Ruby(5.2%)。

JavaScriptライブラリ

  1. Underscore
  2. Angular
  3. React

 「Underscore」が2年連続で首位となった。調査対象サイトのほぼ9%で使用されている。

 調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、「jQuery」(77.7%)、「Bootstrap」(21.4%)、「Modernizr」(9.2%)。

Webサーバ

  1. Apache
  2. Nginx
  3. Node.js

 2022年に「Apache」が他のどのWebサーバよりも急成長しているのは驚きだ。「Nginx」が2位に入り、「Node.js」が前年に続いて3位を占めた。

 調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、Nginx(33.9%)、Apache(33.1%)、「Cloudflare Server」(21.7%)。

Webパネル

  1. Plesk
  2. RunCloud
  3. GridPane

 2021年に調査が開始されたWebパネルでは、「Plesk」が圧倒的に人気があるだけでなく、どの競合製品よりも大幅に使用サイトが増えた。2021年に首位だった「RunCloud」は2位となり、2位だった「GridPane」も3位に入った。

 調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、Plesk(4.6%)、「cPanel」(0.4%)、RunCloud(0.1%)。

OS

  1. UNIX
  2. Debian
  3. CloudLinux

 「UNIX」は、2018〜2020年以来の首位となった。2位は「Debian」、3位は「CloudLinux」だった。

 調査対象サイトでの使用率の上位2つは、UNIX(80.5%)、Windows(19.8%)。

Webホスティングプロバイダー

  1. United Internet
  2. OVH
  3. Wix

 Ionos(旧1&1 IONOS)、Stratoなど、多くの子会社を持つドイツの「United Internet」が使用サイトを最も増やし、調査対象サイトでの使用率が前年の1.20%から1.87%に上昇した。2位はフランスの「OVH」で、3位は前年と同じくWixとなっている。

 調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、「Amazon」(6.0%)、「Newfold Digital Group」(4.3%)、Shopify(3.8%)。

データセンタープロバイダー

  1. United Internet
  2. OVH
  3. Amazon

 United InternetとOVHはデータセンタープロバイダーでもあり、このカテゴリーでも首位と2位を占めた。前年に首位だったAmazonが3位となった。

 調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、Amazon(8.7%)、Google(7.2%)、Newfold Digital Group(4.2%)。

リバースプロキシプロバイダー

  1. Fastly
  2. Akamai
  3. Amazon CloudFront

 このカテゴリーで例年トップ3に入っていたFastlyが初めて首位に立った。2016〜2021年はCloudflareが首位を占めていた。

 調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、Cloudflare(17.8%)、Fastly(1.8%)、「Amazon CloudFront」(1.4%)。リバースプロキシサービスの使用サイトに占めるシェアは、それぞれ77.0%、7.7%、6.0%。

DNSサーバプロバイダー

  1. United Internet
  2. OVH
  3. team.blue

 United Internetが首位、OVHが2位を占めた3つ目のカテゴリーとなった。3位の「team.blue」は、さまざまなインターネットサービスブランドを持っている。

 調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、Cloudflare(14.4%)、「GoDaddy Group」(11.4%)、Newfold Digital Group(5.7%)。

電子メールサーバプロバイダー

  1. Microsoft
  2. United Internet
  3. OVH

 Microsoftが首位を占めた。大手のGmailが2022年にシェアを落とし、United InternetとOVHが2位、3位に入った。

 調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、Gmail(18.5%)、Microsoft(12.9%)、Newfold Digital Group(3.5%)。

SSL認証局(CA)

  1. IdenTrust
  2. GlobalSign
  3. Actalis

 「Let's Encrypt」のルート証明書を提供する「IdenTrust」が、2017〜2020年以来の首位となった。2013〜2014年に首位だった「GlobalSign」が2位、イタリアのプロバイダーの「Actalis」が3位に入った。

 調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、IdenTrust(48.7%)、「DigiCert Group」(14.2%)、「Sectigo」(12.9%)。

JavaScriptコンテンツ配信ネットワーク(CDN)

  1. jsDelivr
  2. unpkg
  3. Yandex Libraries Hosting

 長年トッププロバイダーの一角を占めてきた「jsDelivr」が初めて首位に立った。2016〜2021年に首位を占めた「CDNJS」は、シェアがわずかに低下した。

 調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、CDNJS(13.5%)、「Google Hosted Libraries」(12.2%)、jsDelivr(6.8%)。

トラフィック分析ツール

  1. Matomo
  2. Baidu Analytics
  3. Snowplow

 プライバシーに配慮したオープンソースの分析プラットフォームである「Matomo」が初めて首位を占めた。中国の「Baidu Analytics」が2位に入った。

 調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、「Google Analytics」(56.6%)、「Facebook Pixel」(11.1%)、「Yandex.Metrica」(5.1%)。トラフィック分析ツールの使用サイトに占めるシェアは、それぞれ86.1%、16.9%、7.7%。

広告ネットワーク

  1. Google Ads
  2. Smart AdServer
  3. Xandr

 「Google Ads」が強みを発揮して5年連続の首位となった。約10年前に別のネットワークとしてカウントされていた「DoubleClick」と「AdSense」を含めると、Google Adsの首位は9回目。Microsoftが所有する「Xandr」は、前年から1つ順位を落として3位となった。

 調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、Google Ads(47.6%)、「Amazon Associates」(1.1%)、Xandr(0.5%)。広告ネットワークの使用サイトに占めるシェアは、それぞれ98.6%、2.4%、1.1%。

タグ管理ツール

  1. Google Tag Manager
  2. Adobe DTM
  3. Matomo Tag Manager

 「Google Tag Manager」が2014年から9年連続の首位となった。

 調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、Google Tag Manager(44.7%)、「Adobe DTM」(0.3%)、「Tealium」(0.1%)。タグ管理ツールの使用サイトに占めるシェアは、それぞれ99.6%、0.6%、0.3%。

ソーシャルウィジェット

  1. Facebook
  2. Twitter
  3. Pinterest

 人気の高い上位3サービスが、使用サイトの増加数でも1〜3位を占めた。

 調査対象サイトでの使用率の1〜3位は、「Facebook」(13.7%)、「Twitter」(13.6%)、「Pinterest」(5.7%)。ソーシャルウィジェットの使用サイトに占めるシェアは、それぞれ66.9%、66.0%、27.7%。

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