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やみくもなスキル取得は逆効果 ガートナーが勧める「ITリテラシーを向上させる4つのアクション」「必要なスキルは変わるもの」と認識する

ガートナージャパンは、従業員のITリテラシー向上に向けて企業が取り組むべき4つのアクションを発表した。同社は「スキルを向上させる機会を継続的に提供し、スキル向上の意義を周知することが重要だ」としている。

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 ガートナージャパンは2023年5月8日、従業員のITリテラシーを向上させるために、企業が取り組むべき4つのアクションを発表した。

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プレスリリース

 同社によると「ITリテラシーの向上はITスキルを習得するだけでなく、それを使いこなす能力の向上も意味する。PC操作などの基本的なITスキルにとどまらず、セキュリティやデータ活用など、より高いスキルも含む」という。

 ガートナージャパンが挙げたアクションは以下の4つ。

  • 従業員がITリテラシーを向上させられる機会を継続的に設けること
  • ITスキルをビジネスと連動させて目的に合わせて体系化すること
  • スキルロードマップを定期的に見直し、短期間で学べるアジャイルな方法を取り入れること
  • スキル向上の意義を周知すること

継続的なトレーニングの機会を設ける

 ガートナージャパンによると、企業は従業員のITリテラシー向上のために、研修などの集合型トレーニングの実施、各ビジネス部門にITスキルを浸透させるための実践コミュニティー(CoP)の設置と推進、ワークショップの実施、従業員が自ら学べるセルフトレーニングの機会を増やすなど、複数のアプローチを組み合わせて推進することが重要だという。

ITスキルの体系化とビジネス連動

 スキル向上にやみくもに取り組むと、どのスキルをどの従業員に身に付けさせるかが定まらず、漠然としたものになってしまう。そのため、「全社員が身に付けておくべきコアスキルと、職務に応じて持つべきスキル、将来の企業競争力につながるスキルの3つに分類し体系化すべきだ」としている。

スキルロードマップの見直しとアジャイル手法の採用

 “ビジネスに必要なスキル”は変化する。そのため、定期的なスキルロードマップの見直しと、継続的にスキルをアップデートさせるアジャイルな仕組みが必要となる。ガートナージャパンは「各役職への昇進タイミングで必ず身に付けるべきスキルを定義し、キャリアロードマップとITスキルを連動させるなど、ビジネスに寄り添った教育体系を作り上げる必要がある」と述べている。

スキル向上の意義を周知

 スキルを身に付けることは重要だが、そういった優秀な人材は条件のより良いところへ転職してしまう可能性がある。ガートナージャパンは、企業は従業員に対して、教育手段を提供するだけでなく、「『この会社にいると自分が成長できる、新しいスキルを獲得してビジネスで活躍できる』といった意識付けが最も重要だ」としている。



 ガートナージャパンの針生恵理氏(ディレクターアナリスト)は「企業は、デジタルワークプレースをオフィス中心ではなく人間中心に考えていくとともに、デジタルデクステリティ(技術を適用してビジネス能力を高めようとする意欲や能力)の向上を目指し、従業員のITリテラシー向上計画の策定に早期に取り組む必要がある」と述べている。

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